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「英語の壁」マーク・ピーターセン

2023年02月14日 07時21分54秒 | 読書(英語)


「英語の壁」マーク・ピーターセン

クリントン元大統領による元実習生・ルインスキーさん、不適切な関係への謝罪
(20世紀最大の不倫事件のひとつ)
P44
Indeed, I did have a relationship with Miss Lewinky that was not appropriete. In fact, it was wrong.
"inppropriete" (不適切な)と比べると、"not appropriete" (適切ではない)の方が、その「関係」に対する批判の「積極性」が微妙に薄い。結果として、「罪」自体もやや軽いような印象を与える言い方である。(中略)
"wrong" は「してはいけない」ことを指しており、"misitaken" にはない道徳的、倫理的なニュアンスの強い言葉として頻繁に使われている。
(この事件は1998年頃の話で、20年以上前のスキャンダル。つい昨日のように思うけど、その後、クリントン→ブッシュJr→オバマ→トランプ→バイデンと、大統領は移り変わっていく)

P88
(誤)She challenged the TOEIC.
実は、この英語は、まるで彼女が「おい、TOEICくん、あたしに挑戦する気があるんなら、挑戦してみろよ」というように、試験を挑発したという意味である。
(英語では「challenge+人」なので、この場合tryやattemptを使うのが妥当)

By the way =「ところで」、ではない
P89
「ちなみに、・・・」「ついでながら、・・・」などといった感じの表現である。

common sense=「常識」、ではない
P107
日本語の「常識」は「普通の社会人として当然持っている、または持っているべきとされる知識や判断力」という意味なのだが、"common sense" は、文字通り、その一方の「判断力」しか意味しない。(中略)「世間の常識」とされる「知識」は、文字通り、"common knowledge" である。

P147~P154で「カサブランカ」の台詞を解説している。
とても、興味深く面白い。

"on" について
P174
「~にとって不利益や、迷惑」を表すには、"on" が実によく使われる。
She's cheating on her husband with his younger brother.
(彼女は夫の弟と浮気している)
浮気の相手には "with" を使い、浮気をされて困っている人には "on" を使うのである。

P220
妊娠中絶を反対する人々は、たいてい "anti-abortion" という言い方がイヤで、この10年、自分のことを"pro-life" と呼ぶようになっている。一方、妊娠中絶権を支持する人々は、自分のことを"pro-abortion" ではなく、"pro-choice" と呼んでる。これは、妊娠を中絶するかしないかは、妊婦本人に選択する権利があるべきだ、という理屈から生まれた表現である。

【ネット上の紹介】
中学入学の十二歳から国民皆習、「第二公用語」のごとく親しんでいるはずなのに、「英語は苦手」と拒否反応を示す日本人はなぜ多いのか?―アメリカ大統領のスピーチの巧拙や、映画の有名シーンに秘められた意味、インターネットの面白サイトなどの数々を例示しつつ、マーク教授がその“謎”に迫る。外国語として日本語を学び、また豊富な教育実体験に基づく卓見は、まさに日本人必読。
1 不思議なアメリカ、謎のニッポン(「バカ息子」のバカさ加減
趣味の問題ではあるけれど ほか)
2 あやしい英語とまがいものの日本語(どうやってつなげるか
世界一簡単な英語の本 ほか)
3 英語と日本語のあいだに(D・キーンの明治天皇伝
もしも英語が話せたら ほか)
インターネット英語講座(Arts & Letters Daily
The Internet Movie Database(IMDb) ほか)

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