【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「仮面後宮」(1)(2) 松田志乃ぶ

2024年02月21日 13時55分21秒 | 読書(歴史/時代)


「仮面後宮~女東宮の誕生」(1) 松田志乃ぶ
「仮面後宮~修羅の花嫁」(2) 松田志乃ぶ

松田志乃ぶさんの最新刊。
(1)が出たのが、昨年1月。
(2)を読むにあたって1巻から読み返した。
これで、謎は解明され物語は終了するが、続編を予感させる終わり方となっている。
期待したいと思う。

P190
皇族というのは蚕のようだと、わたくし、幼いながらに思いましたわ。誰かの庇護がなければ生きられない。自分の力で食べるものさえ見つけられない。翅はあっても飛ぶことはできない・・・・・・(後略)」

1、2巻通して読んで感じるのは、シリアスな内容ということ。
「嘘つきは姫君のはじまり」のようなコミカル要素は控えられている。
少し淋しい感じがする。

続巻があれば、火の宮の「その後の都生活」になるのでしょうか?
「事件」が起きるんでしょうね。
登場人物は、一新されるのでしょう。
もったいないけどしかたない。

普賢、映の宮、貴の宮、五百重・・・
1匹と3人はレギュラー出演間違いない。
そこは喜んでよい。

【もの足りない点】
著者の「あとがき」がないのが残念。
短くても、なにか書いてほしかった。
編集者も段取りすべし。

【誤植】
火の宮と残る三人の
  ↓
火の宮と残る四人の

【ネット上の紹介】
前代未聞の「女東宮候補」として、八雲の院の御所に集められた五人の姫君たちーー。両親を早くに亡くし、宇治の田舎で貧しく暮らしていた火の宮もその候補となるが、強引で高慢な八雲の院のやりかたに憤りを覚えていた。五人の姫君--火の宮、犬の宮、恋の宮、四季の宮、和歌の宮--は、雷光殿という一風変わった建物に滞在することになる。だが、八雲の院との顔合わせ直後、和歌の宮が命を落とす。病死や事故死ではありえない、明らかな殺人--。雷光殿は池の中州に建てられた建物であり、渡るには船を使うしかない。船は中州側につながれたままであることなどから、「犯人は外部からの侵入者ではなく、もともと雷光殿にいた人間であり、今もこの建物内にいる」という状況が発覚。お互いがお互いを疑う中、さらなる犠牲が……。一方、森羅殿に滞在している貴の宮は、宇治で自分たちを襲った賊の「ある特徴」を思い出す。急ぎ、雷光殿にいる姉・火の宮に伝えようとするが……!?熾烈で哀しい道を進み、「女東宮」の座に就く姫君とはーー。

この記事についてブログを書く
« シンガポール、雑感 | トップ | 「街道をゆく~南蛮のみち」... »

読書(歴史/時代)」カテゴリの最新記事