「「不時着」しても終わらない」黒田福美
ドラマの背景となる韓国社会を論じた作品。
P30
上着なしでは正式ではない、「身なりを整える」ということが相手への礼儀であるということが染みついている、韓国人男性独特の仕草だなといつも思います。(つまり、日韓外交交渉の場で省エネルックで臨むと、決裂必然、と)
「恨」について
P59
「自分ではどうすることもできない、哀しみや苦しみが心の中に降り積もって、降り積もって、たくさん降り積もって、でも、どうすることもできなくて、それが心の中で長い年月をかけて石のように固くなってしまったような、悲しみの塊のようなもの」
P83
私の皮膚感覚として、日本人は「善悪」を基準とし、韓国人は「損得」を重要視すると感じるのは、片や仏教的、片や儒教的なものの考え方が反映されているのではと思うのです。
P108
自分が女性である場合、「姉はオンニ」「兄はオッパ」となり、自分が男性なら「姉はヌナ」「兄はヒョン」となります。母方の姉妹は「イモ」、父方は「コモ」というのは序の口。妹が姉の夫を呼ぶときは「ヒョンブ」、弟が姉の夫を呼ぶときは「メヒョン」、兄嫁は「ヒョンス」。自分が女性か男性かで呼び方も変わります。
P110
たとえばセリは「代表(テービョー)ニム」と呼ばれています。(中略)
ほかには「会長(フェジャン)ニム」、「社長(サジャン)ニム」、「係長(ケジャン)ニム、「~代理(デリ)」、「室長(シルチャン)ニム」。
「ポッタリ(風呂敷包み)チャンサ(商売)」
P117
山口県下関港からは百年以上続く、下関と釜山をつなぐ「関釜フェリー」が就航しています。この船の二等船室は韓国のアジュンマであふれているのです。行きは釜山で日本向けの韓国製品を仕入れて下関の市場に卸し、帰りは日本の家電などを仕入れて釜山で売るのです。(いつか乗ってみたい)
【関連作品】
「韓国社会の現在」春木育美 -
「となりの韓国人」黒田福美
【ネット上の紹介】
考えてから走る日本人。走りながら考える韓国人。日本と韓国の文化の違いがこんなにおもしろいなんて!芸能界きっての韓国通の著者が深掘りします!
1 私たちはなぜリ・ジョンヒョクに心惹かれるのか?
2 憧れの女性像 ユン・セリは自分のことは自分で決める
3 韓国独特の「恨」の文化がユン・セリの上昇志向の原動力
4 遠くて近い韓国文化と日本文化 違いと魅力
5 韓国人女性の“これまで”と“いま”
6 越えてはならぬ38度線が強いる「兵役」と「統一」への願い