一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

最近、驚いたこと(32) …『魔の山』を読んでいると、いつも何かを思い出す…

2025年02月27日 | 最近、驚いたこと
トーマス・マンの『魔の山』を読んでいて、非常に驚かされるのは、 学術論文のような文章が少なからずあること。 『魔の山』の第五章・第7節「まぼろしの肢体」で、 主人公ハンス・カストルプの関心は解剖学や生理学へ向かい、 高価な学術書を注文して取り寄せ、「生命とは何か」と問い始める。 この「生命とは何か」という問いは、(「時間とは」という問いと共に) 『魔の山』全編で繰り返されるテーマとも言え、重要 . . . 本文を読む