一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

鬼ノ鼻山・多久聖廟・西渓公園 ……ここ数年で一番の紅葉を楽しむ……

2021年11月17日 | 鬼ノ鼻山・聖岳


11月16日(火)

私の公休日の今日は、
午前中は、家の用事やブログ更新をして過ごし、
午後から鬼ノ鼻山に登ることにした。
わが家から山へ向かう車道は工事中のため通行止めになっていたので、
多久聖廟の方へ回ると、
真っ赤に紅葉した木々が目に飛び込んできた。


〈もうここまで紅葉が下りてきていたんだ……〉
と、驚き、
登山を後回しにして、麓の紅葉をまず楽しむことにした。


素晴らしい紅葉。


多久聖廟は、私が住む町のシンボル。


【多久聖廟】
宝永5年(1708年)に多久茂文が孔子像を安置し、
領民に「敬」の心を培わせるために建てた孔子廟で、
現存する聖廟としては、足利学校(栃木県)、閑谷学校(岡山県)に次ぐ古い建物。
建築様式は、禅宗様仏堂形式と呼ばれる我が国の代表的な建築様式で、
彫刻や文様で中国的な雰囲気を出している。
現在は、国指定重要文化財として大切に保全されている。



ひとり佇む女性が印象的だったので、
紅葉と一緒にパチリ。


【東原庠舎】
江戸時代に肥前国多久町(現在の佐賀県多久市)の領主多久氏によって設置された教育機関(邑校)。
元禄12年(1699年)、第4代多久邑主(佐賀藩重臣)多久茂文が肥前国多久町に設置した。武士の子弟のみならず、百姓・町人らの子弟にも門戸を開放した点が当時の他藩の藩校と大きく異なる。「鶴山書院」とも呼ばれる。志田林三郎、草場佩川、草場船山らを輩出した。



ここの紅葉も素晴らしい。




多久聖廟の近くに小さな川があり、
その川沿いでも紅葉が見られる。






これほどの紅葉なのに、見ているのは私ひとりだけであった。




ひまわり畑を見ながら、


西渓公園へ移動する。


こちらも素晴らしい紅葉。


紅葉狩りをしている人々から感嘆の声が聞こえてくる。


私は、ほぼ毎年、この時期に西渓公園を訪れているが、
ここ数年では一番の紅葉かもしれない。


空に雲が多く、
〈もっと陽が差せば、もっと美しく輝くのに……〉
と思ったことであった。


丘の上の方まで登ってみる。


ここまでは人はあまり上がってこないので、
静かな紅葉狩りが楽しめる。




紅葉のトンネル。


躰まで真っ赤に染まっていくようだ。


紅葉を存分に楽しんで、鬼ノ鼻山へ向かった。


いつものように“憩いの森”からとりつく。


美しい林を抜け、


まずは“鬼の展望台”へ。


遠望が効かず、展望はイマイチ。


一旦下って、登り返す。


鬼ノ鼻山山頂に到着。
11月28日(日)にトレイルランニングの大会が開催されるようなので、
そのための標識のようだ。


正直、山では走ってもらいたくないな~
数百名が一度に走ると、
道をはみ出して走る人も多く、貴重な植物が踏まれ、
登山道や縦走路の土が踏み固められることにより、植物が育ちにくくなり、
道も荒れる。
普通の登山者とぶつかる危険性も大きく、私は大会の日は山へ行かないようにしている。
そして、大会後に訪れた山の荒れた登山道を見て、愕然とする。
もう、そんな思いはしたくないのだ。


“鬼のテラス”へ移動し、


展望を楽しむ。


“みはらしの丘”の方へ進む。


ここからの眺めも素晴らしい。


鬼ノ鼻山から聖岳へ向かう縦走路のサザンカが咲き始めており、


もうしばらくすると、道の両側が無数の赤い花で彩られることだろう。


鬼ノ鼻山でも紅葉を楽しむため、散歩道へ。


この散歩道には、私以外誰もおらず、


すべて独り占め。




ツワブキの群生地もあり、


ツワブキの花と紅葉のコラボも見ることができる。


散歩道には、
フユノハナワラビや、センボンヤリの秋の閉鎖花の他、


サイヨウシャジンがまだ咲いていたので、ビックリ。




なんと、アキノキリンソウもまだ咲いている。
一輪だけだと思ったら、


たくさん咲いていた。


嬉しい。


八幡岳と船山(女山)を背景に、紅葉をパチリ。
今日も「一日の王」になれました~


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