すぐ近所に家を新築した知り合いがいる。
今朝、散歩しようとして、出たところでその家のご主人にお会いした。40代の総合病院の勤務医の方で、普段から挨拶を交わしたりして懇意にしていただいている。ガレージには新型プリウスが停めてあり、その車の話でエコカーにしたいきさつや、購入するのに、かなり時間がかかったなどの話に花が咲いていた。
玄関が開き、奥様が出てきた。お茶でも・・・という誘いに新築の家に招かれた。と、いうのも、新築の家が完成して1年以上経つが、つい最近、庭を造っていて、漸く全体が完成したので、是非見ていただきたいと仰る。最初は、遠慮していたが折角だから、お邪魔した。
玄関を入ると、新築の香りがまだ残る。2階建ての家は、1階がリビング、ダイニイング。2階は寝室のようだ。1階は広~いフロアーに、食卓には家族5人が座れるテーブル、リビングには4人が掛けられるセットが置いてあり、そこから完成した庭を見ることが出来る。そんなに大きくはないが、木々と石をうまく配置し、水が還流するようにしてあり、水の音がなんとも心地いい。ここにもエコが施されていた。洋室だけど、窓ガラス越しの和風庭園がマッチしていた。
いすに座って、その庭の話しを何気なくしていると、奥様が冷たい緑茶を入れてくださり、青々とした日本庭園を見ながらまた、話しが弾んだ。
ところで、普通、リビングには大画面のテレビが設置されているはずなのに、その姿はない・・・。ご主人が話し始めた。「実はうちにはテレビがないんです。妻が、テレビは必要ないというものですから・・・買っていないのです」「情報はネットでも入ってきますし、新聞もありますから・・・」
そうこうしていると、一番下の小学校に入学したばかりの息子がテーブルの話しに加わった。大人の私たちの話に加わり、図鑑を持ってきて話が始まった。このお宅は、このようにして親子のコミュニケーションをしているのだろうとなんとも微笑ましい風景だった。
戦後64年、日本が洋風を好んで取り入れ、考え方やハードがアメリカナイズされてきたが、この家には洋風の良さを取り入れつつ、和風の良さを残しているのだなぁと、感心して、そのお宅を後にした。
子供とのコミュニケーション、夫婦のコミュニケーション、家族のコミュニケーションを大切にしている爽やかな家や庭(家庭)だった。