新潮文庫 昭和37年
ノスタルジーにあふれた洪ちゃという少年
の少年時代をおぬいばあさんと暮らしていく
中で成長していく物語。
心にいちばん残ったのは、いとこのハハの妹
のさき子が死んでし舞うところだろう。
若くてキレイで利巧な女性の若死ににはやはり
つらいものがある。
いろいろな出来事が出し惜しみないかんじが、
読んでいて楽しい。
洪ちゃもぼくは基本子供はだめなのだが、大丈
夫だった。まあ、日本版スタンド・バイ・ミー
って、ちょっと違うか。
兎に角583Pあるので、一カ月半読むのにか
かってしまった。
井上靖氏の書く文章に興味があって、次ど
んなのが来るか、楽しみでもある。けど、
これ、井上氏とはなんら関係のない話しな
のだろうか。そこいら辺はよく分からないが、
とても練られたストーリーテリングに徹した
感じでした。拍手喝采。
(読了日 2023年12・17(日)20:54)
(鶴岡 卓哉)