古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

小さいおうち     中島京子

2018-06-09 16:01:14 | 中島京子
文藝春秋 2010年


「女中」のタキの目から見た小さいおうちで起きた戦中のできごと


を歴史の視点からではなく、生活の目から見て描かれている。


まるで、「タキ」という人がいたように思えてくる。


中島京子女史とご関係だったのか、とか想像してしまう。まったくの


創作なのか、とか妄想するのも楽しみの一つである。


ただ、どんな時代でも庶民というのは、意外とたくましくたのしくやって


いたということだろう。


ヒミツの恋があったり、そこは、けど、この作品では読みどころじゃない


気がする。


デテールにこそ神は宿るで、この小説の生活感こそが、この作品のキーワード


となってくるのだろう。



ラストの章では、意外な展開を見せるというのも読みどころの一つだろう。

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