むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『時間は存在しない』カルロ・ロヴェッリ(NHK出版)

2022年07月17日 | 読書
量子重力理論の第一人者である著者が、最新の物理学の時間の概念を分かりやすく解説してくれているはず(笑)である。
一読しても、分かったような分からないようなことが書かれてある。
ここでいう時間とは、どこでどんな時間が流れていても、宇宙全体でみれば、ある一定の時間が流れているという感覚の時間である。リンゴで有名なニュートンがとなえた時間論だ。
そんな時間は無いと著者は言う。
山の上と山の下では時間の流れが違う。山の上の方は早く、山の下の方は遅い。
アインシュタインの一般相対性理論によると、質量のあるものに近いところの時間の流れは遅くなるのだ。従って地球上では山の上へ行くほど時間の流れは速くなるはずである。
人間が立っていると、頭の方が足より時間の流れが速いのだ。寝ているときより立っている方が頭の回転が速いのはそのためだ(嘘)。
であるから、どこの時間が宇宙の時間なのかわかるはずがないのである。
また、現在、今も存在しない。
光にも速度があるので、太陽から地球まで8分かかり、今見ている太陽は8分前の太陽だ。それと同じで、今見ているパソコン画面も厳密に言えば少し前の画面である。
じゃあ、我々が今と感じているときは、我々が認識している自分を中心とした球体の中限定の今なのだ。
宇宙には無数の今があって、しかも、それぞれ時間の進み方が違うのだ。
ボヤーっとしている世界をボーっと生きているから、私たちは今を感じていられるわけなのだよチコちゃん。
我々が過去だと思っていることは、エントロピーが低かったときの痕跡を見ているにすぎず、時間は関与していないらしい。
時間を変数とせずとも、世の中はエントロピーの熱力学の世界で説明がつくらしいのだ。

そんなような話が延々と書いてあるのだが、つまり、あまり細かいことを気にして生きていても仕方がないということなのかな(笑)


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