The Wild, The Beautiful & The Damned
ウルトラヴォックス!はいまだに過小評価されているロックバンドだと思う。代表曲であるはずの
「The Wild, The Beautiful and the Damned」を和訳しておきたい。ほぼ解読不可能なのだが
その理由は歌詞の最後のフレーズで分かる。おそらくF・スコット・フィッツジェラルドの小説
『美しく呪われし者(The Beautiful and Damned)』(1922年)に影響されたと思われるが、
このようなシュルレアリスムのような作風こそ本来ロックミュージックに相応しい歌詞と言える。
「The Wild, The Beautiful and the Damned」 Ultravox! 日本語訳
「愚者」のカードを呼び込もう
膝頭から鉄面皮の男たちを引っ張りだそう
ただ手を伸ばしても届かないところで
付きまとうイメージをもっと麻痺させるために
それは最早手元に何も残っていない
生育不全で夢の無い者たちの手
いつものように凍りついた夜明けや夜は寒いのだから
説明を求めてはいけない
おまえに理解できることは残されていないのだから
おまえは野人か美人か罪人の内の一人だ
野人か美人か罪人
恐怖のカタログは読み飛ばしながら
俺たちは性欲が刺激される最新の新聞を読んでいる
おまえはかつての恋人の心から
さらにページを引きちぎった
その時俺たちはベルリンのある路地で
無謀な再会を企んだ
おまえのニューヨークの総統が
俺たちの世界をひっかきまわしていた頃だ
説明を求めてはいけない
おまえに理解できることは残されていないのだから
おまえは野人か美人か罪人の内の一人だ
野人か美人か罪人
上品に俺の成功を祈ってくれ
俺は金歯の間からおまえに唾を吐くだろう
おまえの嫌な思い出は
正に一歩踏み出させるには十分に大きなものだ
おまえが俺から奪った全ての世界から
俺はおまえにトラック一台分の花を贈る
俺は溺れているおまえを見ながら
精神病院でコインを回すよ
説明を求めてはいけない
おまえに理解できることは残されていないのだから
おまえは野人か美人か罪人の内の一人だ
野人か美人か罪人
野人か美人か罪人
野人か美人か罪人
野人か美人か罪人
野人か美人か罪人