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かつては身近だったメダカ 現在は絶滅危惧種に
メダカは身近な田んぼや小川、池などで普通に見られ、日本人にもっとも親しまれている魚である。しかし、身近な存在であったばかりに、宅地造成や農業改革など人間活動の影響を強く受けて生息数が激減し、1999年には環境庁(現環境省)によって絶滅危惧種2類に指定されている。
■地域ごとに特徴 外見同じでも遺伝的な違い
メダカのように移動能力が低くて、地域ごとに適応した特徴を持つように進化した魚は、外見はほとんど同じでも遺伝的に異なる集団であることがわかってきている。新潟大学の酒泉満先生によると、DNA分析などの結果から日本のメダカはまず南と北で別の2集団に大別され、北日本では単一の集団であるが、南日本はさらに東日本型、東瀬戸内型、北九州型など9つの地域集団に分けられるという。
近年、メダカが減ってしまったことを心配して、もとから地域にいたメダカを大事にする活動が各地で盛んになった。たとえば神奈川県の藤沢市では、早くから地元のメダカを「藤沢メダカ」と愛称をつけて、小学校の先生たちが自然教育の一環として活動を続けている。「藤沢メダカ」は50年余り前に藤沢市内の池で採取され、個人の宅地の庭で奇跡的に生き延びていた東日本型のDNAを持つメダカだという。
葛西臨海水族園でも2006年から都内のメダカの生息調査を始め、東京生まれ、東京育ちで、ほかの地域のメダカの血が混じっていないメダカを「東京めだか」と愛称をつけて保全することにした。これまでに都内三十数カ所で調査したところ、うち二十数カ所でメダカの生息が確認できた。しかし、それらのメダカのDNAを調べたところ、九州や関西などほかのDNAを持ったメダカがほとんどで、本来東京にいたメダカと同じ東日本型のDNAを持つ集団は1カ所で見つかっただけであった。
私も何回かメダカの生息地調査に同行した。そのうちの一つは私有地にある池で、スイレンなどが生えている浅場に網を入れると、ヨシノボリやヌマエビに交じって、数尾のメダカが採集できた。DNA鑑定のために尾ひれの先端を少しだけ切ってすぐに元に戻した。調査の時には、施設の関係者だけでなく、区の緑政策課や地元の自然保護団体などの方が熱心に見守ってくださり、メダカを大事にしたいという意識の広がりを感じた。
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