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タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

さかごでも産めますよ

2025-01-10 21:52:09 | 産科
今年初めての投稿です。
明けましておめでとうございます。

この年末年始は、お産が続いて、しかもさかごのお産が4人も有りました。
他院だったら全員帝王切開だったことでしょう。
ですが、タマル酸では、みんな産めましたよ。
内訳は、1人のお母さんはさかごだったのですが、37週まで自然に待ってあげたら、さかごが治っていたのです。
他院だったらそんなに待ってもらえないので、帝王切開だったでしょうね。

2人目のお母さんは、さかごだったので、外回転術をして、頭が下になるようにしてあげたので、普通に産めたのですよ。

3人目のお母さんは、赤ちゃんが小さくて、羊水も少なく、また胎盤が子宮の前に有ったのでお腹を押しにくくて、
無理をせずに、さかごのまま産んでいただきました。
初産婦さんでしたが、ちゃんと産めましたよ。

そして4人目のお母さんはずっとさかごだったのですが、37週の健診で頭が下になっていたのです。
ところが自宅で破水した38週の時には、再びさかごになっていたので、
そのままさかごで産んでいただきました。
経産婦さんだったので、そんなことも可能だったわけです。

年末年始だけでも4人のお母さんを救ってあげたというわけです。
ほらね、タマル産でなぜ帝王切開が少ないか、分かってもらえましたか?
そこでいつものように、前年の分娩数と帝王切開率を公表してみましょう。

2024年の1年間にタマル産で生まれた赤ちゃんは133人でした。
ピーク時は200人を遥かに超えていたのですが、年毎に赤ちゃんの数が減ってきて寂しい思いですよ。
今こそ少子化対策をしないとたいへんなことになるので、行政は何をおいても一番に取り掛からなければならないことですよね。

それで、133人中、1年間の帝王切開はたったの3人でした。例年のことですが、わずか数人なのです。
実を言うと、さらに1人、帝王切開になりそうなお母さんを他院に搬送しましたので、正確には4人とも言えます。
それでも毎年、帝王切開率はたったの1〜3%なのです。
普通はですね、25〜35%くらいが大きい病院の帝王切開率なのですよ。

みなさん帝王切開が安全だと思っているのではないですか?
帝王切開ってね、出血は多いし、術後に血栓症になったり、手術中に亡くなったり、
次の妊娠で子宮が破裂したり、癒着胎盤で子宮を取る羽目になったりすることがあるのですよ。
そもそも痛くて1週間は腰を曲げて歩かないといけませんから、赤ちゃんのお世話どころではありません。
もちろん経膣分娩した方が、ずっと楽なのです。

もし他院でさかごで帝王切開と言われた、というお母さんが居られたら、
タマル産に紹介してもらっても大丈夫ですよ。
でもリスクの高いお産ばかりでは考え物ですね。

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