Truth Diary

鮎釣師は玉網に凝る

 鮎釣りを始めてから、40年近くなる、釣竿や釣り糸の進歩を目を見張るものがある。しかし、依然として変わらないものそれは、玉網であろう。実用を優先すればモノフィラメントに仕付け糸をなくしたフラットフレームに軍配が上がるが、依然としてマニアに人気があるのは、カヤの木の枝を使った天然材使用の枠だ。

 好みの形や装飾を施し、唯一のオリジナルを持つ、優越感を満たしてくれる。オフシーズンに、自分で手間暇かけて作る工程も楽しみのひとつだ。木の枝を選び、出来上がりを想定して、枠の大きさや、柄 の形、石突を何にするかなど、決めながら、時間をかけて作ってゆく。

 枠が出来上がると、塗りの番である。ウルシはどんな色でどう仕上げるか。仕上がった枠にどんな網を取り付けるか。網は自作できないので枠に合ったものを選ぶ必要がある。

 更に、紛失防止の根付が必要だ。今年は、赤のベストと竿に合わせて、赤色に統一してみた。石突には、鹿角と真鍮の鋲で仕上げ、自己満足している。ちなみの大きさは39Cm である。

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