進撃の巨人に遅まきながらハマってしまいました。
現在11巻までが既巻なのでその時点でのお話になるのですが、壁の作成方法や鎧の巨人、超大型巨人、獣の巨人など。その世界観そのものとますます深まる謎が魅力の根源なんですが、1つだけ物申したいのです。
進撃の巨人の世界の中で大きな存在を占めるのが 調査兵団 憲兵団 駐屯兵団 の3兵団の存在です。中でもストーリーは巨人の支配する壁外領域に唯一出て行く調査兵団を軸にして話が展開していくわけなんです。ところが残念ながらこの調査兵団の設定に重大な誤りがあるのです。
それは調査兵団の重要な任務壁外調査の損耗率です。
調査兵団は文字通り壁外調査が主任務でウォールマリア陥落以後はその奪還をかけた最優先課題として頻繁に行われるようになったという設定なのですが・・。
ところがですね この壁外調査において兵団員の損耗率が30%という高さなのです。(コミック5巻参照) さらにここ4年間で調査兵団の9割が死亡という過酷な任務なわけです。 で5巻の後半で第57壁外調査にエレンたちも参加していくわけなんです。
うん?ここで違和感を感じた方は数字に詳しい方ですね、そうです。ちょっとエクセルを開いてみましょう
この通りに入力してみて下さい 残兵力の欄には =FV(A2,B2,,-C2,0) と入力して下さいね
これが複利計算の関数FVです
実は第2次世界大戦の時連合軍がドイツ空爆を始めた時、まだノルマンジー上陸の前でイギリス本土からの長駆爆撃で護衛戦闘機が付けられず(P51が登場してからは状況が変わったが)その1回の損耗率は4.7%で(つまり1000機出撃したとして47機が未帰還機)軍首脳部はその数字に恐怖したというのです。というのも元兵力1000機で出撃して57回爆撃を行うと残兵力はたった64機 Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!これが複利の恐ろしさ。たった15回出撃するだけで500機と兵力が半減してしまうのです いかにドイツ空軍の反攻が凄まじかったかが分かるわけなんですね。
因みに日本を空襲したB29は損耗率1.3%だったとか これはB17に比べて高高度の成層圏を飛べたことや、B17がドイツ占領地帯を長時間飛ばないと目標に到達できない、なおかつ帰りも防空網を抜けて帰還しないといけないのに対して、日本を空襲したB29がサイパン島から日本までほとんど海の上を飛んできたことも大きいのです。まあだから一概に日本防空網が不甲斐無いということはできないわけなんですが。この損耗率だと、その数が半減するのに53回の出撃を要するのです!
半減するまでの回数
15回 VS 53回 損耗率 4.7% VS 1.3% ( 因みにこれは故障で帰ってこれなかった機も含む)複利の恐ろしさですね
さていよいよ進撃の巨人です。調査兵団の設定では 壁外調査損耗率 30%
この計算だと1000人調査兵団が毎回全員出撃したとして半数に成るのはたった2回の出撃
10回出撃すると残兵力は28人 ひゅ~( ((-。-) ))ブルブル... まあ全員出撃ってのはないとしても5巻で出かける壁外調査は57回なので、それだと残兵力0 Ω\ζ°)チーン まあ全員が毎回出撃ってことはないので、
毎回50人ずつ出撃してたとしても855人の損耗 …c(゜^ ゜ ;)ウーン 145人が残るわけか。まあそれくらいならそこそこ納得できるけどそこでも問題が。エレンたちが第104期訓練生ですよねぇ てことは毎年募集した訓練生の映像を見ても(第1巻第3話解散式の夜)同期は400名ちょい 20X20を少し超す程度まあざっくり450名としましょう。上位10名が憲兵団(この計算だと憲兵団の人数が異常に少ないんですけどね、現役を30年続けるとして300名ちょい、どう見てももっといるなあ憲兵団特に下っ端は使いっ走り仕事が大変だわ)残りの440名が駐屯兵団と調査兵団にわかれるわけですが、104期からの調査兵団は21名 おまけに新兵の損耗率は5割ってこれも5巻にありましたね。壁外調査が2年に一度くらいのペースで行われたんだったらいいんですが、イルゼ・ラングナーの参加した第34壁外調査は2年前という設定なので、どう見たって調査兵団は組織の維持ができないのです。≧(´▽`)≦アハハハ ファンタジーものなのでどんな設定も自由ですが数字はごまかせないってこって お後がよろしいようで
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以上が以前の内容なんですが 今回 進撃の巨人 OUTSIDE 攻を入手して 新たに考証しましたねん。
p045 兵団白書の項参照
まず 憲兵団でも大きな誤りが
憲兵団の規模は 2000人 毎年の訓練生から上位10名しか選ばれない (゜Д゜) ハア??
第104期訓練生から上位10名選ばれてって これ全員生き残ってるとしても 1040人しかいませんが ヽ(~~~ )ノ ハテ? おまけに最古参は120歳で現役ですか??
調査兵団は約300名? p046に1個調査兵団は300名 なおかつ2個以上の調査兵団は記録されたことがないって
むぅう~~~ん・・・(( ( ( ̄  ̄メ) ) ))じゃあますます誰も居ませんが
この辺り作者は理系じゃないから理系の協力を得たってどっかに買いてあったけど もう少しちゃんと考えてほしいな
あくまでエレン達がいたのは「トロスト区の訓練兵団」であって、マルロやヒッチらがいるように、ほかの区にある訓練兵団もあるわけです。
なので、訓練兵団の数がどれほどかは分かりませんが、最低でも2つ、そして恐らくそれ以上もあると思われます。それを考えれば、それ程おかしい計算では無いのかもしれません。
詳しく数値を出していないのでそこは申し訳ないですが、少なくとも憲兵団についてはそれで説明つくのではないかと。エレン達の所が特殊として、上位10名全員が憲兵団に入るなら、1期毎に最低でも20名は入団するので。それに駐屯兵からの引き抜きもあるだろうし、設定として言われている人数は妥当な気がします。
そして調査兵団も、トロスト区襲撃があった後でエレン達のトロスト区訓練兵団卒業の仲間たちは20名ほども残った訳で、今までエルヴィンら歴代団長がどんな勧誘をしたかは不明ですが、エレン達ほど絶望を知らない今までの新兵たちはもう少し多く調査兵団に入っていたのではないかと推測されます。仮に倍だったとして40名、それが複数の訓練所から入団する。そして一回に全員が出陣することは無かったでしょうから、それならある程度辻褄が合うのではないでしょうか。
諫山創先生の理系の友人は、理系がどの分野にもよりますが、本編では明かされていない(大筋とは関係ない)設定まで詳細に聞いた上での計算でしょうから、概算としてもそこまでガバガバでは無いと思いますよ。
そうなんですね しりませんでした