正義に目覚めていく青年の法廷ドラマ
悪徳弁護士ブルーザー(ミッキー・ローク)に雇われた弁護士志願のルーディ(マット・デイモン)。彼は、白血病の子供を抱える貧しい一家と保険会社との訴訟に関わることで正義に目覚めていきます。
フランシス・フォード・コッポラ監督は、ジョン・グリシャムの複雑な原作を新米弁護士の成長物語として整理し、法廷での駆け引きを最大の見どころとしました。
「ボーン~」シリーズで肉体改造をする前のデイモンには、純朴な田舎の青年役がよく似合います。彼を取り巻く、ローク、ダニー・デビート、ジョン・ボイト、ダニー・グローバー、ロイ・シャイダーら、海千山千の俳優たちの演技も見ものです。また、この映画は往年の名女優テレサ・ライトの遺作になりました。
もともと「レインメーカー」という言葉には、雨を降らせて収穫をもたらしてくれる人という意味があります。転じて、法曹界では高額な報酬をもたらす依頼人を連れてくる弁護士のことを差す隠語となりました。
この映画のタイトルの場合は、主人公ルーディの変化を象徴する言葉として、両方の意味が込められています。タイトルの意味を知ると、さらに深く映画を楽しむことができます。