『ラ・ラ・ランド』の前哨戦か
ある家族を中心に描いたラブコメだが、登場人物たちの関係性がなんともややこしい。原題は「crazy stupid love」。もちろんこちらの方が的を得ている。主人公はキャル(スティーブ・カレル)という中年男。ある日、妻のエミリー(ジュリアン・ムーア)から同僚のデビッド(ケビン・ベーコン)と浮気したことを告白され、離婚を切り出される。
長男のロビー(ジョナ・ボボ)はベビーシッターのジェシカ(アナリー・ティプトン)に憧れているが、ジェシカはキャルに恋心を抱いている。失意のキャルは、バーで知り合ったプレーボーイのジェイコブ(ライアン・ゴズリング)の指南を受け、ケイト(マリサ・トメイ)といい仲になるが、彼女はロビーの担任教師だった。そして、ジェイコブはそれとは知らずにキャルの娘のハンナ(エマ・ストーン)と恋仲になるが…。
クライマックスは、このややこしい関係の人物たちが一堂に会してドタバタを繰り広げる。まあ、ラストはちゃんと丸く収まるのだが、よくもこんな話を思いつくものだと感心させられた。恋人同士を演じるゴズリングとストーンを見ていると、何だか『ラ・ラ・ランド』の前哨戦のように見えておかしかった。