度重なる自然災害に世界中が悩まされる中、地球の天候を制御する気象コントロール衛星“ダッチボーイ”が開発され…、 という『ジオストーム』を試写で見た。
この、ダッチワイフならぬ“ダッチボーイ”という衛星の名は「堤防の穴を見つけたオランダの少年ハンスが、一晩中穴に腕を差し込んで、村を洪水から救ったという話から取った」と、主人公の科学技術者(ジェラルド・バトラー)が語っていた。
なかなか粋じゃないかと思い、ちょっと調べてみたら、何とこの有名な話はメアリー・ドッジなる米人作家が創作したのだという。この話が載っていた小学校の教科書には「実話を基にした」という注釈があったような覚えがあるのだが…。半世紀近くだまされてきたことになる。
加えて、「ダッチ」はオランダを差す言葉だが、英国から見ると「安上がり」や「粗悪」という意味にもなるらしい。してみると、この映画の衛星の名前にはダブルミーニングがあったということなのか。はてさて。