『史上最大の作戦』(62)(1974.10.13/20.日曜洋画劇場)
20世紀FOXの大プロデューサー、ダリル・F・ザナックが巨費を投じて製作した戦争大作。アンドリュー・マートン、ケン・アナキン、ベルンハルト・ビッキという米英独の監督がそれぞれの国の立場から描き、特定の国に偏らない多角的な視点から、第二次世界大戦の戦況を決定づけたノルマンディー上陸作戦を、オールスターキャストで再現。
私的には、ジョン・ウェインと落下傘部隊のレッド・バトンズとの絡み、合図の音を間違えて死ぬサル・ミネオ、ラストの、取り残された米兵リチャード・ベイマーと英兵リチャード・バートンとの会話などが印象に残る。
音楽はモーリス・ジャールだが、主題歌は、この映画に兵士役で出演したポール・アンカが撮影中に作詞・作曲。ミッチ・ミラー合唱団が歌った。日本では、『戦場にかける橋』(57)の「クワイ河マーチ」(ボギー大佐)、『大脱走」(63)のマーチと並んで、運動会などの入場行進曲としてもよく使われた。
邦題の『史上最大の作戦』は、当時ユナイトの宣伝マンだった水野晴郎氏が名付けたのだとか。ほかにも、『007/危機一発』(63)『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』(64)『夕陽のガンマン』(65)『真夜中のカーボーイ』(69)などは、彼が命名したのだとか。