田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

BSテレ東 土曜は寅さん!『男はつらいよ 寅次郎夢枕』

2023-06-10 22:42:59 | 男はつらいよ

『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(72)

 シリーズ第10作を久しぶりに見た。マドンナは寅の幼なじみの美容師・志村千代(八千草薫)。おいちゃん役は2代目の松村達雄。晩秋の信濃路で出会う旧家の奥様役にさすがの田中絹代。寅屋に下宿して千代に惚れる東大助教授・岡倉金之助役に米倉斉加年。久しぶりに寅の舎弟の登(津坂匡章=秋野大作)も顔を出す。

 自分はこの映画の頃は、ちょうど千代の息子と同じ年頃か。江戸川の土手がまだ荒々しい。


八千草薫さんが亡くなった…
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e6060e652ebbe92ab26f3df89e6a3d56

『男はつらいよ 寅次郎夢枕』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f098d20a32f63c9fdcc1be385615e5ce

『男はつらいよ 寅次郎夢枕』の亀戸天神
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/eb01476fc3dbfb89dec0a3e035eefacf

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ビデオ通話で西部劇談議『折れた矢』

2023-06-10 22:16:41 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

 今回のお題は、デルマー・デイビス監督、ジェームズ・スチュワート主演の『折れた矢』(50)

 図らずも前回の『ジェロニモ』(93)の“前日談”を語るような形となった。この時代に、珍しくインディアンの側に立ったリベラルな映画が誕生した裏には一体何があったのか。多分それは脚本を書いたアルバート・モルツの視点が大きいのだろう。

 この映画でクレジットされている脚本家はマイケル・ブランクフォートだが、実はブランクフォートは名前を貸しただけで、実際に脚本を書いたのはモルツであることが分かっている。これは『ローマの休日』(53)のイアン・マクラレン・ハンターとダルトン・トランボと同じケース。

 なぜこんなことが起こったかといえば、モルツもトランボも、いわゆる赤狩りの「ハリウッドテン」として映画界から追放された身だったからだ。それを知ると、この映画がなぜ当時の西部劇としては珍しいリベラルな作りになったのか、その理由の一端が分かった気がする。


『折れた矢』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7acd6b7c0a34ff48fbfe1bc5777caa26


「映画タイトル!大ヒットの法則」『ローマの休日』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1dd5b2e9ed04d020a68600579b4474a9

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『アシスタント』

2023-06-10 08:18:29 | 新作映画を見てみた

『アシスタント』(2023.6.9.オンライン試写)

 名門大学を卒業したジェーン(ジュリア・ガーナー)は、映画プロデューサーを目指して有名エンターテインメント企業に就職した。業界の大物である会長の下でジュニア・アシスタントとして働き始めたものの、仕事は雑用ばかりで職場ではハラスメントが横行していた。

 だが、ジェーンはチャンスをつかむためには会社にしがみついてキャリアを積むしかないと耐え続けていたが、会長の許されない行為を知り、ついに立ちあがることを決意するのだが…。

 2017年にハリウッドを発端に巻き起こった「#MeToo運動」を題材に、憧れの映画業界が抱える闇に気づいた新人アシスタントの“ある1日”を通して、多くの職場が抱える問題をあぶり出した社会派ドラマ。製作は2019年。

 ドキュメンタリー作家のキティ・グリーンが初めて長編劇映画を監督し、数百件のリサーチとインタビューで得た膨大な量の実話を基にフィクションとして完成させた。つまりジェーンは複数のモデルの代表ということになる。

 濃い1日の出来事をひたすらジェーンの視点で追っていく。ガーナーが目線や表情、しぐさなどでジェーンの心の動きを見事に表現する。しかも“陰の主役”である会長は、電話の声(ジェイ・O・サンダース)やメール、社員たちのうわさに登場するだけで最後まで姿を見せない。どこかサスペンスを見ているような気分になる。

 『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』は、女性記者を主人公にした大作だったが、こちらはいかにもこじんまりとした小品という感じがして、その分身近な問題として捉えることができた。


『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/72317744837083aa502ef8a02d2b879f

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