『ミステリと言う勿れ』(2023.8.8.東宝試写室)
天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展を見るために広島を訪れるが、そこで犬童我路(永山瑛太)の知人だという女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会い、アルバイトを持ち掛けられる。
それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった。当主の孫に当たる汐路ら4人の相続候補者(町田啓太、萩原利久、柴咲コウ)は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく。やがて彼らは、狩集家の遺産相続に隠された衝撃の事実を知る。
田村由美の人気漫画を実写化した連続テレビドラマの劇場版。原作で人気のエピソード「広島編」を基に、広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件のてん末を描く。
監督は『信長協奏曲』(16)の松山博昭、脚本は『本能寺ホテル』(17)の相沢友子。どちらもフジテレビ製作のひどい映画だったが、それらに比べれば今回はいくらかましか。
とはいえ、ミステリーとしてはいろいろと雑なところがあり、犯人もすぐに分かる。中途半端な広島弁もかえって鼻につく。これは未読の原作のせいなのか、それとも監督や脚色のせいなのか。『犬神家の一族』(76)の出来の悪いパロディみたいで、テレビのスペシャルドラマを見ているような感じがした。
『信長協奏曲』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7b82de46031fcb85e05076dbf7f9789f
『本能寺ホテル』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2bde93d917d2918701189df17d0b6547