『浮雲』(55)(2005.9.20.)
成瀬巳喜男の代表作『浮雲』を再見。前に見た時は、何と救いがなくて暗い映画だろうと思ったのだが、今回は腐れ縁の男女の悲喜劇(はたから見れば他人の不幸は一種の喜劇なのだ)として見ることができたし、哀れだと思った主人公の2人(高峰秀子も森雅之もすごいわ)が、実はそうでもなく(何だかんだといっても、好き勝手に生きているわけで…)、本当に哀れなのは加東大介扮する、若妻(岡田茉莉子)に逃げられてそれを刺殺する人のいい男かもしれない…などと思ってしまった。
成瀬の生誕100年で彼の映画が連続放映されているが、いろいろな役で登場する加東大介が見られるのが一番うれしかったりして。
1950年代日本映画ベストテン(表)
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