映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

リーピング

2010年05月09日 | 映画(ら行)
“神や悪魔の仕業”は科学で解明できるか

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リーピング 特別版 [DVD]
ヒラリー・スワンク,デヴィッド・モリッシー,イドリス・エルバ,アナソフィア・ロブ,スティーヴン・レイ
ワーナー・ホーム・ビデオ


ここに登場するヒラリー・スワンク演じるキャサリンの仕事がユニークです。
世界各地にある、「聖なる奇蹟」と呼ばれる事象。
それを科学の力で解明しようとする。
これまでもいくつかの奇蹟を解き明かし、
それは奇蹟でも何でもないことを証明して見せている。
しかし、実は彼女は元キリスト教宣教師。
以前に未開の地で、悲劇的な事件が起き、夫と娘を亡くしている。
その後彼女は信仰を捨て、このような仕事に就いた・・・という訳なのです。
さてその彼女が、ルイジアナ州のヘイブンという町へ、
川が血の色に染まるという謎を解明するために赴くのです。

一人の少年が川で死んだ。
その後から川が赤く染まってしまったというのです。
それはその少年の妹ローレンという少女のせいだと、町の人々は噂している。


旧約聖書に描かれている「十の災い」に似た事象が次々に起こり始める。
カエルが空から降り、牛が狂い、
アブやウジが突如発生したり、
イナゴの大群が襲いかかったり・・・

どう考えても科学では解き明かせなさそうな不気味な謎の数々・・・

神を信じる敬虔な信仰心は、裏を返せば悪魔をも信じる狂信者。
そこに科学は立ち入ることが出来るのか・・・

これだけ科学が発達しても、様々な迷信、幽霊譚、ぜんぜん無くなりません。
この作品はそういうところをうまくついているのだと思います。
赤い川は、見るからに不気味で不吉ですねえ・・・。

少女ローレンは美少女。
ちょうど初潮を迎えた時、という設定ですね。
実際そんな時期に、少女がポルターガイスト現象を呼び起こすことが多い、
などというのを聞いたことがあるような・・・。

うげげ・・・というラストもあります。
そんなに怖くないと思いながら見ましたが
・・・結局こりゃやっぱり地味に怖い。

2007年/アメリカ/100分
監督:スティーブン・ホプキンス
出演:ヒラリー・スワンク、デビッド・モリッシー、アイドリス・エルバ、アナソフィア・ロブ