真田家は永遠に・・・
* * * * * * * *
さあ、とうとう最終巻となりました。
大晦日にふさわしく、これを持ってきましたね。
はい。ロングランとなりましたが、ゆっくりたっぷり楽しみました。
切りよく、平成22年で幕としたいと思います。
もう真田幸村もいない・・・。さみしいなあ・・・。
そうだね、だからこの巻は兄信之のその後、ということになるね。
とにかく豊臣家が滅んで、徳川幕府安泰の体制に入りました。
しかし、家康もついに命の尽きるときが来ます。1616年。75歳。
えーと、夏の陣が1615年だから、本当にまもなくなんだね。
結局自分の思いを貫き通して、やるだけのことをやって亡くなったのか・・・。
この本の中では結構嫌な奴だったけど、偉大な人物なのは確かだなあ。
将軍の地位はもう既に秀忠が継いでいたのだけれど、家康亡き後、いよいよ彼が実権を握ることになる。
家康は結構真田信之を気に入っていたんだよね。
自分のお気に入りの重臣の娘をいったん養女としたうえで信之に嫁がせたくらいだから。
ところが問題は秀忠。
彼は関ヶ原の戦いの折、上田城で真田昌幸・幸村に足止めをくらい、
関ヶ原の決戦に間に合わなかったことで、真田家を非常に敵視しているんだよね。
秀忠は信之のことまで逆恨み。信之は始めから徳川方についていたのにね。
ふん、コイツもやな奴だよ・・・。
それでね、前巻にあったシーンだけれど、信之がひそかに幸村と対面したことをかぎつけて、信之の罪を問おうとしたんだ。
しかーし、お江さんらの働きによって、徳川方のこうした企みはちゃんと事前に察知してあった。
信之、慌てず騒がず。
「会ったのは冬の陣と夏の陣の合間の「休戦」中。
しかも、それは亡き家康の指示で会ったのだ」と、家康直筆の書状を突きつける。
ぐうの音も出ない秀忠方。
うひゃー、やったね!!気持ちいいですね!!
真田の草の者たちはあくまでも昌幸・幸村の元で働いていたんだ。
でもこの度の戦でみな死に絶え(佐助も!!)、残ったのはお江さん一人になってしまった。
このお江さんも60を過ぎているというのに、若い!!
森光子か?吉永小百合か?って感じだねえ。
それで彼女はこの先どうしようかと途方に暮れるわけだけれど、
信之の家臣のなにやら怪しい行動を見てしまったので、
信之に一応教えておこうと信之の元を訪ねる。
この二人は何となく顔を合わせたことがあるくらいで、特に親しくはなかったんだね。
そう、だから始めはお江さんも、後はもう信之なんかどうなっても知らないワ・・・と思っていたのだけれど、
幸村がとても尊敬していた信之なので、心が動いた。
そうして実際にあってみれば、なるほど、幸村の言葉にウソはない。
身分が下の者にも分け隔てなく接し、本当に信頼が置けて尊敬できるお人柄。
それで、お江さんも、上田城下に移り住み、
ときどき信之の元で情報収集したりすることになった。
幸村亡き後に、こうした彼のゆかりの人たちがつながっていくのがいいね。
気落ちした同士が肩を寄せ合う感じ・・・。
さて、そうは言っても秀忠は着々と幕藩体制を強めていく。
各地の大名があちらへこちらへと移封になる中、信之も安泰ではなかった。
えーと、つまり幕府によって、
アンタは今度からどこそこの地を治めなさいって、いきなり言われるわけだね。
そう。断るなんてとんでもない。それはお家の断絶を意味する。
将軍の命が下れば否応なく一族郎党ひきつれて、
見知らぬ最果て(?)の地に引っ越さなくてはならない。
それで信之は上田の地を去り、松代に行くことになるんだね。
はい! この秋、その松代を訪れたので、そのあたりのことはよく解りましたっ!!
上田と松代はそれほど離れているわけでもないし、
まあ、まだましな方だったと思うね。
それが1622年。
ストーリーはこの信之57歳のところで終わっています。
過ぎ去った日々が思い起こされる、余韻のあるラスト。
いやいや、どうもお疲れ様でした。
タイムマシンに乗って旅をしたような感じです。
さてと、『後書き』として、さらに後の信之のことも記されています。
信之が移ってきて以来、この松代藩はこの地で明治維新まで続くんだよ。
それもすごいよね。
いや、それよりも、この信之さんは93歳まで生きた!
ひゃあ・・・93歳ですか。
今でも充分長寿といえるけど、当時ならほとんど妖怪だね・・・。
弟、幸村の分まで生きたんだよ。
家康、秀忠、家光、・・・と来て四大将軍家綱の時代だって!
う~ん、ざまあごらんあそばせ、ってところだ。
悔しかったら、これだけ生きてみなさいよ!、と。
家康も秀忠もかなわなかったね。
ただ、松代の信之が安泰だったかといえばそうでもなくて、
いろいろお家騒動もあったらしい。
歴史とか、人の営みは奥が深いなあ・・・。
というわけで、ほんとうにこれで読了。
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長い間、真田サーガにおつきあいいただきまして、ありがとうございました。
あ、それから皆さん、上田市である署名運動が繰り広げられていました。
それは「真田幸村をNHKの大河ドラマに」という要望の署名です。
もちろん、私も署名してきました。
ストーリーは充分大河ドラマ向きです。
皆様も、もし機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
さて、もしそうなったら、幸村は誰がいいでしょうね・・・?
まあ、それはまた別な話・・・。
さて、次はどうします?
今度は伊達政宗あたりを読んで、ぜひ仙台へ行ってみたいと思うのだけれど・・・。
とりあえず年末年始に読むべき本がたまりまくりなので、もう少し先、落ち着いてからにしましょう。
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では、またおあいしましょう!
皆様、良いお年をお迎えください。
![]() | 真田太平記(十二)雲の峰 (新潮文庫) |
池波 正太郎 | |
新潮社 |
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大晦日にふさわしく、これを持ってきましたね。
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切りよく、平成22年で幕としたいと思います。
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とにかく豊臣家が滅んで、徳川幕府安泰の体制に入りました。
しかし、家康もついに命の尽きるときが来ます。1616年。75歳。
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結局自分の思いを貫き通して、やるだけのことをやって亡くなったのか・・・。
この本の中では結構嫌な奴だったけど、偉大な人物なのは確かだなあ。
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自分のお気に入りの重臣の娘をいったん養女としたうえで信之に嫁がせたくらいだから。
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彼は関ヶ原の戦いの折、上田城で真田昌幸・幸村に足止めをくらい、
関ヶ原の決戦に間に合わなかったことで、真田家を非常に敵視しているんだよね。
秀忠は信之のことまで逆恨み。信之は始めから徳川方についていたのにね。
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「会ったのは冬の陣と夏の陣の合間の「休戦」中。
しかも、それは亡き家康の指示で会ったのだ」と、家康直筆の書状を突きつける。
ぐうの音も出ない秀忠方。
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でもこの度の戦でみな死に絶え(佐助も!!)、残ったのはお江さん一人になってしまった。
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森光子か?吉永小百合か?って感じだねえ。
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信之の家臣のなにやら怪しい行動を見てしまったので、
信之に一応教えておこうと信之の元を訪ねる。
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幸村がとても尊敬していた信之なので、心が動いた。
そうして実際にあってみれば、なるほど、幸村の言葉にウソはない。
身分が下の者にも分け隔てなく接し、本当に信頼が置けて尊敬できるお人柄。
それで、お江さんも、上田城下に移り住み、
ときどき信之の元で情報収集したりすることになった。
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気落ちした同士が肩を寄せ合う感じ・・・。
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各地の大名があちらへこちらへと移封になる中、信之も安泰ではなかった。
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アンタは今度からどこそこの地を治めなさいって、いきなり言われるわけだね。
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将軍の命が下れば否応なく一族郎党ひきつれて、
見知らぬ最果て(?)の地に引っ越さなくてはならない。
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まあ、まだましな方だったと思うね。
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ストーリーはこの信之57歳のところで終わっています。
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信之が移ってきて以来、この松代藩はこの地で明治維新まで続くんだよ。
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家康、秀忠、家光、・・・と来て四大将軍家綱の時代だって!
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悔しかったら、これだけ生きてみなさいよ!、と。
家康も秀忠もかなわなかったね。
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いろいろお家騒動もあったらしい。
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それは「真田幸村をNHKの大河ドラマに」という要望の署名です。
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ストーリーは充分大河ドラマ向きです。
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皆様、良いお年をお迎えください。
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