年末になると、懐かしい故人や、ニュースなどが、盛んに放送される。
日航ジャンボ機の墜落事故も、25年前の出来事になってしまった。事故の関係者や、ご遺族にとっては、昨日の出来事だと思う。
過ぎ去った四半世紀とこれからの人生。大変な重荷を背負っている。
美人女優夏目雅子さんも死後25年だと言う。彼女は、今も私の中では、永遠に27才の笑顔で輝いている。お元気だったら、52才になっていらっしゃるのか?想像がつかない!
私の記憶の中の父は、鬼籍に入った46才の働き盛りの大人。今の私よりも10才も年下なんてどうしても、考えられない。亡き母は、67才とこれまた長生きではない。私は、しわくちゃのおばあさんになって、みんなに迷惑を掛けたくないし、あの世で、お父さんに会った時、あんまり年をとっていると釣り合わないんじゃないなどと生前に冗談のように言っていた。
母の姉は、大正3年生まれで数えで97才。老いてなお、品と風格があります。
女中さんを使っていた時の事を覚えているようで、同室の方に、「おとき、手袋が邪魔だから取って欲しい。」とか従姉妹に「家に帰りたいので、運転手の○○を玄関に呼んで欲しい」とか、「履き物が無い」とか、言うようです。自分勝手にしないで、お抱え運転手や、女中さんの名前を言う所が立場をわきまえていて、すごいなあと思います。
私がお見舞いに行き、櫛を手渡すと私の持つ手鏡を見て、自分の顔のチェック。櫛を右手から左手に持ち替えて、丁寧に櫛削ります。寝たきりになってしまいましたけれど、昔のことは良く覚えていて話をしてくれます。私の母が未亡人になってしまったので、畑仕事が大変だとか、叔母に子供が授からないとか、叔父が戦争に行っているので、心配だとか
もう65年も昔の事の心配までしています。
身繕い、食事、兄弟の心配。100才まで生きるってことはなんて大変なんでしょう!