〇 ChatGPTの基本、アカウントを用意してみよう。
総論 まずはChatGPTの基本を確認。
2022年11月に米OpenAIが公開した「ChatGPT」は、対話形式で質問して回答が得られるという画期的な便利さから、短期間で多くの人々に利用されるようになった。マイクロソフトは検索サービスの「Bing」にChatGPTを搭載し、Web検索のような気軽さで使えるようになった。OpenAIはiPhone向け公式アプリを用意し、スマートフォンからも手軽にChatGPTへの質問が可能になった（図1）。
Θ スマホ用アプリも登場。
図1、iPhone用アプリが登場し、AppStoreから入手可能になった。
しかし、ChatGPTの質問欄に知りたいことを入力するだけでは、その能力を十分に活用できているとは言えない。今や、ChatGPTを用いたさまざまなアプリやサービスが登場している。Webページの要約を作成したり、受信したメールへの返信を自動作成したり、発表用のスライドを自動生成したりするなど、用途は多岐にわたる。
主に2通りの使い方。
OpenAIのWebサイトの画面でChatGPTを開き、質問を入力するのがサービスの基本だ。OpenAIにユーザー登録さえすれば、基本的には無料で利用できる。さらに、月額20ドルの有料プラン「ChatGPT Plus」なら最新の文書作成エンジン「GPT-4」による、より良質な回答を短い時間で得られる（図2）。
Θ ユーザー登録すれば無料で使い始められる。
図2、ChatGPTの主な機能と料金形態。一通り使いこなせるようになるまでは無料プランでも全く問題ない。ユーザー登録だけですぐ使い始められる。
OpenAIで用意しているもう一つのサービス形態が「API」だ。Webブラウザーの拡張機能や自作のプログラムなどからGPTの機能を利用するために提供されている。こちらは無料プランはなく、質問や回答の結果を「トークン」という単位で数え、それによって料金が決まる従量制となっている（図3）。
図3、APIの機能と料金形態。今回の記事ではステップ3で紹介するGoogle Workspaceの拡張機能を使う際に必要となる。
1トークンは英文では1単語に相当するが、日本語の場合は、1漢字が数トークンに相当することもあるので把握が難しい。具体的なトークンの数は、OpenAIの「Tokenizer」で使用量を確認すると安心だ（図4）。
図4、「Tokenizer」はAPI利用時にかかるトークン数を調べられる。APIを使うアプリで質問する場合や、プログラム開発時などにおおよその料金が分かる。
API▼
application programming interfaceの略。OSなどが、自身の機能の一部をほかのプログラムで利用できるように公開する手続きの集まりを指す。
