家に戻ると母が頭の髪の真ん中に3つ
カーラーを巻いてテレビを見ていた。
??
明日、どこかに出掛けるの?
と尋ねると、渋谷へ出稽古に出掛けるとの答え。
以前からグループレッスンの書道のお稽古のアシスタントを
していたが、歳も歳だからアシスタントをお断りしたら
お一人の生徒さんから
自宅でのプライベートレッスンを頼まれた、と聞く。
東京に出てきて4年たった私だが、
新しくなりつつある訳のわからない渋谷には
まだ3度ほどしか足を向けておらず
大嫌いな街になってしまっている。
が、
あの雑踏にこの暑さの中
それでもなんだかうきうきしながら足を向ける
母の姿が目に浮かぶ。
あのカーラーにその気力がうかがえる。
恐るべし、昭和5年生まれの書道の先生!
私はこんな真面目な先生には習いたくないけどね・・・
気持ちに張りがあるというのが、長生きの秘訣なのでしょう。