能の観世流を完成させた 世阿弥 の言葉
カレが書き残した「花鏡」という伝書に残されている。
"しかれば、当流に万能一徳の一句あり
初心不可忘
この句三ヶ条の口伝あり
是非初心不可忘
時々初心不可忘
老後初心不可忘 "
人生の中、いくつもの初心がある。
若いときの初心、人生の時々の初心、そして老後の初心
老後にさえ芸におごることなくふさわしく精進せよ
と言うことを説いているらしい。
「初」という字は
衣へんに刀
着物を作る際 一番はじめの作業は
反物を刃(刀)で切る
→過去の栄光等々今までのことを切ること
還暦を迎えこれからまた2巡目の1才を始めるために
以前のしがらみ、重荷、気持ちを切り
まっさらに近い気持ちでこれからの道に対峙する
新しい一歳の世界への入口に立つ