送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

とんがり頭の南熊本宇土線

2010-01-11 15:40:21 | 気になる鉄塔
勤務先のそばを通るもう一つの路線は「南熊本宇土線」。
苓北火力線191号を見たあと、すでに写真が撮れる明るさではなくなっていたけど
路線名だけでも知りたくてちょこっと覘いてみたのだ。
帰って確認すると南熊本変電所と宇土変電所を結ぶ110kVの路線と判った。
起点と終点がそのまま名前になっている。実に分かり易い。

12月に入って勤務開始時間が変わった。11時半からだったり12時半からだったり日によって違うがとにかく午前中は空く。
名前を確認した日から1ヶ月以上たって天気のよい日に改めて撮影しに行った。
3回行って少しずつ撮っているので同じ鉄塔でも撮影日の違うのが入り乱れてますw





熊本あたりでは柵あり鉄塔は少数派だ。勤め先から一番近いこれが貴重な柵あり。企業の駐車場に隣接してるからだろう。
入口が分かっていて足元もいいので苓北火力線191号を見に行った日は先にこっちへ行こうかとも思ったのだけど、
プレートが撮れるほど近寄れないのがはっきりしているし、何より勤め先から丸見えなのでパスしてしまった。
人目が気になるようではまだまだ未熟者ですね・・・
というわけで未だにそばに寄ってないので離れた場所からの写真。
三角帽子みたいな頭がキュートでしょ。ああ、架空地線が1本だと頭がこういう形になるのかぁ。
お立ち台が立派で見栄えがいい。バナーやのぼりもたくさん付いていて華やかだ。早く一緒に台に上がる勇気が出ますように。
続く番号から判断すると22号だ。





21号は脚元まで車で入れてとってもラク。そういえば入口に白い杭がないのは幹線じゃないからだろうか?
畑の隅に立っている4畳半サイズ・アングル鋼製の、自分にとってはイメージ通りのタイプだ。
結界の中までふかふかに耕してあって踏み込んでいいものか迷ったが、どうみてもオナモミしか生えてなかったので
突入してしまった。しっかりバチが当たってイガイガだらけになりましたw




20号は九州自動車道の側道のすぐ脇にある。ここはなんと鉄塔の真下まで車で乗り入れ可能。
でも道路と敷地の間に溝があって脱輪しそうになった。
このタイプの鉄塔はアークホーン(ですよね?碍子の上に付いてるやつ)がかわいいな~(≡^∇^≡)
A脚だけ鼠返しの形が違うのはどうしてだろう?前後の鉄塔を見るとA脚のが基本形なんだけどな。
それにしてもこのプレート、読めません・・・




19号は高速道路を越えた反対側。これもお立ち台に乗っている。昇り口は階段というか梯子というか。
手すりの「!ひとりずつ渡ること」の注意書きが味わい深い。
画像の編集をしていて初めて気付いたが、これ碍子の並びが他のと違う!
若番に繋がっている方が2列あるしジャンパ線の中央にも長幹碍子らしきものが取り付けられている。
そもそも右の腕金の形が違うー!!
あまり時間がなくて焦って撮影していたのでその時は気付かなかった。なんということだ・・・ちゃんと見てこなくては・・・
次の18号を撮りに行く時にもう1度よく見てこよう。

その18号がまた変わった形なんだよな。その先の鉄塔たちには他にも???なことがある。その話は次の次あたりで。

中九州幹線 97号・98号

2009-12-06 13:10:31 | 気になる鉄塔
11月3日、快晴。
昼食後、家事をテキトーに片付けて、さあ出発。
行く手に川岸から山の中腹まで5本の鉄塔が並んでいる。どっちから始めようか。
山にしよう。そっちの方が人に見咎められる確率が低そうだw
あのすぐ下には昔の砕石場まで道が通っている。登り口はそこからだろう。

右の斜面を登る道を探しながら谷筋の道を行く。イノシシ出たりしないだろうな。ドキドキ。
しばらく行くと右手に小道らしきものが。これか?しかし10mも行かないうちに倒木に行く手を遮られた。それを乗り越えると…
ダメ、斜面が崩れていて行き止まりだ。元の谷筋に戻ってまた奥に進む。
頭上に送電線が見えてきた。えーと4本組が3段。4導体だ。その上に2本の架空地線。けっこう電圧大きそう。不安のドキドキが
ちょっぴりワクワクに変わる。
そこを過ぎた道の脇に白い杭があった。
九州電力のマークの下に「中九州幹線96号」とある。(ノ゜ο゜)ノ オオオオォォォォォォ-ここからかー!      

         

階段になっている道をガシガシ登る。湿った土と落葉とで滑りやすい。小学生の頃は毎日こんなとこで遊んでたなー。でもそれ
ウン十何年も前の話だし。これをまた降りてゆくのは嫌だなあ。
たいして距離はなかった。5分ほどで尾根に出ると小道は右に折れた。その先に鉄塔の脚が見える。

鉄塔の周囲は竹薮が切り払われて明るい空間になっていた。広い!大きい!
田んぼの中でたまに見かける4畳半くらいの結界を予想していたのに、これは旅館の宴会場サイズ。しかも平らじゃない。
4本の脚がばらばらな高さで踏ん張っていて、一番上と一番下の差は5mぐらいあるだろう。
そんな半分崖みたいな結界でもきれいに下草が刈られていた。うちじゃ庭の草切りだけでも手を焼いてるのに、すごい手間・・・

ライトグレーの鋼管製の鉄塔は間近で見るとつくづく高い。碍子の数なんてよく判らない。双眼鏡を持ってくるべきだったか。
触ってみる。耳をつけてみる。自分の心拍音しか聴こえなかった。

で、この人のお名前は?目の前の脚には「あぶない!! のぼるのはやめよう」と書かれたプレートがあるだけだ。
次の脚に回ってみた。こっちには内側に塗装に関する表示があって、外側に赤地に白文字で「2」というプレート。その上に・・・
あった! ケータイのカメラを向けてみるけどプレートの位置が高くてうまく撮れない。

                

結局、モーシワケゴザイマセンッ!m(_ _)m 台座に登っちゃいました・・・イエ、ボルトのとこまで・・・。ズームで撮れるデジカメも必要だ。
買わなきゃ。

結界の中心に立ってみたかったけど足場が悪くてホントの中心は無理でした^^; ついでに奥側の脚にも回ってみた。高い位置に
ある方の脚に緑地に白文字の「1」のプレート、低い所の脚には何もなし。
ちょうど顔の高さに斜めの鋼管が渡っていたので、もう一度耳をつけてみた。
・・・聴こえた。ブーンというかすかなうなりと遠い遠いところを水が流れるような音。これが宇宙のざわめき?そこはかとなく郷愁を
感じる音だった。

さて、そろそろ次へ行こうか。
小道を引き返していると階段道への降り口の手前にも白い杭があるのに気付く。L字型の杭の手前の面には登って来た方向を
指す「→中九州幹線96号」の他に手書きで「←97号」と加えられている。別の面には登って来たのと反対を指す「←中九州幹線98号」の文字。
あれ?そういえば下で見たのは「96号」だったような。さっき撮った画像を見ると、おお、九電のマークと文字の間に「→」が。
戻る方向を指す矢印だ。横の面、階段道の側にも文字があるっぽい。
そうか!白杭は「ここに○号がありますよ」の標識ではなく「○号へ行く道はこっちですよ」の道標だったんだ。巡視の人は杭の
矢印に従って鉄塔を巡っているのだろう。なんだか勇気が湧いてきた。

となれば予定を変更して「←98号」の指す方へ。そっちが楽そうなんだもん♪
道は来た時とは反対側の斜面を緩やかに下っている。杭の上部にはマジックで「国道へ出る」と書き加えてあった。国道ならば
毎日通っている道だ。してみると98号は道路端のあいつだな。
しかしこっちの小道、緩やかなのはいいが昨年の豪雨のせいか所々えぐれていて、これはこれで気味が悪い。
土砂が溜まった杉林に降りた。あちこちでフユイチゴの茂みが赤い実をつけている。かわいい(〃▽〃)
嬉しくなって撮影しようとするとゲッ!電池切れの警告がっ!

国道に出てカーブをひとつ回ると98号の腕金が視界に入ってきた。
耐張型なので横に連なった碍子が数えられた。基本白で10個目ごとに濃色が入れてある。35個だ。
谷川を渡る橋の手前で脇道に折れるとガードレールの外側がもう鉄塔の敷地だった。

この鉄塔も斜面に立っている。というか山間部で平らな敷地なわけがない。
刈った草がそのまま寝かせてあって足元がふわんふわんするのでプレートの付いた脚まで辿り着くのに一苦労。
これにも塗装の表示があるが97号とは別の施工業者だ。隣同士でも違うんだな。

鉄塔番号のプレートはやっぱり微妙に高い位置。せいいっぱい手を伸ばして撮ってみたけど遠いよなぁ。しかも逆光でモニター
画面に何が映ってるんだかが全然判らない。リトライするもまた失敗だ。と、ここで遂に電池切れ~(T△T)
・・・まあいいか。じきに日没だしこれ以上粘っても無駄だろう。家から歩いて来られる場所なんだからデジカメ買ってまた来よう。

とにかく路線名は判った。中九州幹線。
谷の反対斜面を続く99号、100号、101号が登って行くのが見える。頂上の102号は紅白だ。そのうちあそこへも登る。
こうして希望と不安をともども膨らませつつ鉄塔初日は終わった。



その後1ヶ月近く経ってから遅番出勤の朝、98号を撮りに行った。
もう枯草はなくなっていたが、また伸びてきていた草に朝露が降りていて出勤前だというのに靴下ぐしょぐしょ~。
プレートと結界の撮影ができたからいいけどさ。
逆光に加えて表面に薄くコケが生えているのでプレートの文字は肉眼でもちょっと読みづらかった。
画像の98号の背が低く見えるのは上半分しか写ってないからです。斜面の上からミカン畑越しに撮ったもの。こんな低い位置に
送電線が通っているわけではありませんw