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朝青龍のキャリアプランは・・◆相撲のアド・フォンテスから

2010-02-05 07:31:15 | 日記
こんにちは。

朝青龍の電撃引退ニュースがタイムリーですね。
これを素材に書いてみます。


◆原点から考えてみることの大切さ

ad fontes(アド・フォンテス)
ラテン語:「源に戻って」の意味です。

昨日ご紹介した

・節分の鬼の角とパンツ
・机の上にバックを置かないマナー

は、このad fontesの考え方から
『物事は原点から遡ると良く理解できる』
ということを書いてみました。


それで、朝青龍の電撃引退に関しては

そもそも相撲の原点、力士
の原点とはなんだろうか?

を考えてみると物事が理解できるかな
と思っています。


◆相撲は神事か格闘技か

相撲を格闘技、スポーツとしたら
観客を沸かせる力技が良ければ
ベストです。

格闘技であるならば
ヒール(悪役)も必要かもしれません。


問題になるのは相撲が他のスポーツと
異なる「日本文化」を背負っている部分です。

それは『相撲は神事』とされる日本文化の
伝統の流れを組んでいるからだと考えられます。


試合前、土俵に塩を撒く行為から、日本人には
本能的に『お清め』をしていることが察知できます。

お清めをするということであれば、相撲というのは
神社の初詣、お参り、七五三、と同じ系統の行事に
近いというのが「日本人の本能感覚」に思えます。



◆神々の前では隠し立てしないということ


神前で行う儀式の流れがあるとしたら
最大の観客は『日本の神々』になると思われます。

相撲が「まわし」だけの裸で組み合うことから
『神々の前では隠し立てをしない』
という意思表示の形式があるように感じます。


『隠し立てをせず、せいいっぱい努力する姿を見せる』
『そういった姿(誠意)を神々に奉納すること』


こういった神事としての機能が
相撲のアド・フォンテスだとしたら
力士に求められる「品格」の意味も
類推しやすくなるように思うのです。


◆相撲が格闘技であるならば理解できる言動


朝青龍の相撲への認識が、「神事」ではなくて
モンゴル相撲と同じ「格闘技」なのだとしたら
彼の言動には理解ができる部分があります。


相撲は格闘技なんだし
勝つことが一番なのだから
試合では鬼のように戦うのだ!


その勢いで酒を飲んで暴れたところで
どうして騒がれなければいけないのだ?

そんなささいな事は
試合と何の関係もないだろう
俺はそれが理解できないんだ!

という事になるかと思います。


アスリート全般に求められる一般的な
スポーツマンシップの欠如という部分は
たしかに朝青龍に感じられます。

しかし朝青龍を単純に善悪で断罪できる
というものでもなく、この場合の根本は


力士という立場に関する認識の違いが生んだ
文化の喜悲劇という見方もできます。

朝青龍の相撲認識が、最初のうちは
格闘選手として有利に働きました。

「相撲は格闘技」→強い・人気・選手意識

これが時を経てポジションが横綱になったら
一選手ではすまない管理職意識が求められます。

「相撲は神事」→文化継承・品格・管理責任意識


役割の変化にしたがって、相撲認識を改めなければいけなかった
部分も感じます。


◆ニュースの理解力から


いろんな見方ができますけど
このようなニュースについて


「元から考えて、どうしてこうなったのか?」

「ニュースの主役はどんな考え方をしているのか」

想像力を働かせて、自分なりの見方・考え方を
まとめて発表できるようにするといいかと思います。


メディアを読み解いて世の中への関心を深めて
必要な考え方を練るところから
キャリアプラン・人生設計の基礎も身につきます。
(メディア・リテラシー)


◆キャリアプランの要は何か?


朝青龍のキャリアプランは
日本のレスラーかタレントもありえますし
モンゴルの実業家か政治家にもなれるでしょう。


複数選択できるという29歳の若さと才能が
せめてもの救いです。
ファンも大勢います。
その意味では彼はまだ恵まれているといえます。


進路を選びたくても機会が少なく門戸も狭い
氷河期の就活学生や転職・リストラ世代なら

彼をモデルに次のように考えてみてもいいかと思います。

「自分の進路や仕事(生き方)をどのように認識していくか」
「その認識をいつでも確認しておくこと」
「認識のズレは、時として致命傷になる」

スポーツの世界では名選手が必ずしも名コーチや監督になれません。
選手とコーチ・監督では仕事の役割・認識が異なるからです。


だから自分の生き方の認識というものを考えていくことは
いつ、いかなるときでも重要になります。


あなたの人生観・生き方は何ですか?

急に質問されたとしても、それなりに答えられたら
まずは順調な人生を歩めていると思います。


ではまたね!