フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

もしも戦争に行っていたら

2015-08-09 07:17:10 | Weblog
もしも戦争に行っていたら
喧嘩に勝った時のように
大声で自分の武勇伝
友達にしゃべっただろうか
敵を何人殺したとか
敵艦を轟沈させたとか
敵機を墜落させたとか
憎悪をむき出しにして
「やった」と喝采を叫ぶ
のだろうか
もしも自分が戦争に
行ってたら
軍隊って要領だよ
言うこと聞く振りをして
ハイハイと言ってたら
いいんだよとか
後輩に話していただろうか
明るく面白く気楽に
飯盒の飯を食ってたんだろうか
もしも戦争に行っていたら
自分は誰とも話さない人に
なっていただろう
暗い眼をした静かな男に
なっていただろう
人を殺さず弾を撃たず
そんなことできっこないから
ただ何にも語らない一人の
男になっていただろう
戦争のバカさを一番知っている
男として何も語らない
そんな連中がたくさん
そして二度と戦争はしてはいけない
と思うがたくさん。
そして戦争に国が向かおうとしたとき
多くを語れ。戦争の悲惨さを
愚かさを
すべてが国を守るために戦争が始まった
と言わせないために
(8月6日、8月9日によせて)
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