青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

たまにゃ長電して来いよ

2021年04月03日 17時00分00秒 | 長野電鉄

(快晴!夜間瀬川橋梁@信濃竹原~夜間瀬間)

世間は四月を迎えて桜満開、そして既に南関東では散り始めの場所もあるようですが、もう少し先月の富山遠征の話の続き。季節感がどんどんズレているような気はしますが(笑)、そこらへんはご容赦いただきたいところ。そうそう富山で一泊した後、翌日は少し立山線沿線で朝の風景を撮影した後に一気に長野に転戦したのでした。以前はちょこちょこと出掛けていた長野電鉄だったのだけど、最近は富山にかまけてすっかりご無沙汰。信州中野ICから夜間瀬川のたもとに出て、鉄橋の湯田中側で長玉を据えると、いつものガーター橋を「のんびりゆけむり号」が渡って来ました。

広角側ではグイッと引き付けてもうワンショット。いやいや、本当にHiSEとも久々のご対面である。個人的には「ロマンスカーofロマンスカー」なクルマだと思っている名車なのだが、ハイデッカー構造がバリアフリーに馴染まず小田急での活躍はそう長いもんでもなかったんですよね。小田急で走ったのは僅か20年弱で長電に譲渡され、既に信州で15年の歳月が過ぎている事に驚いてしまったのだけど・・・長電譲渡に伴ってワインレッドから長電レッドに塗装変更をされているものの、そのデザイン性は特段古びたところもなく、スタイリッシュなままを保っている事が嬉しいよね。ってか既にこのカラーリングの方が似合っているのではないかと思わなくもない。「まみくとい」と言われる北信五岳、展望席からよく見えたことでしょうね。

「のんびりゆけむり号」の午前の部の返しは信濃竹原のパルプ踏切で。夜間瀬の鉄橋をレベルで渡って、再び40パーミルの坂を降りてくるところを正面から叩くアングル。これはかつての箱根登山線・東風祭踏切の坂落とし構図を思い起こさせるショットで、小田急のロマンスカーファンには何とも妄想が掻き立てられるものがあります。

信濃竹原の駅で交換したのは、元日比谷線03系こと長電3000系。この山ノ内線界隈と言えば、それこそ私が信州に来始めた頃から「マッコウクジラ」と呼ばれた日比谷線の3000系の独壇場でしたが、確実に時代は流れていますね。山ノ内は、朝夕だけ「B特急」として信州中野~湯田中間が各駅停車になる長電2000系を追って、何度も行き来した思い出の詰まった場所。2000系撮影の合間に、竹原の駅でマッコウクジラの交換を何度も撮影したなあ。

ホームから高社山を見はるかす、信濃竹原の駅。木島線や屋代線が廃線となった今、古き良き長電の雰囲気を残す駅は指折り数える程度になってしまったのだけど、この駅は開業当時からの駅本屋が残っていて、往時の雰囲気を伝えています。久し振りの長電、天気も良好。電車も行ってしまったし、少しこの駅で過ごしてみようかな。何度も来たことはあるけれど、改めて時間を使って眺めながら、カメラで撮影してみたい。猫の目になって駅の中をウロウロしてみたくなる、そんな駅です。

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