ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

アースクエイクバード

2020年01月11日 | 激辛こきおろし篇



いくら外国人でボッチだからといって、道端でいきなり写真を撮られ声をかけられた男の家にのこのこと着いて行ってはいけない。日本人の男性はみな親切で優しいというのはいまや迷信、道を歩けば変態に当たる確率は非常に高いのである。日本語を猛特訓したと思われるスウェーデン出身のアリシア・ディキャンデルちゃんが、J Soul BrotherのNAOKI相手にどこか心に闇をかかえた女性ルーシーを演じている。

日本に滞在経験がある作家が書いた同名小説の映画化作品だそうなのだが、地震がおさまった時に鳴く鳥の話など今の今まで聞いたことがない。だからだろうか、幼い頃に起こしたある事故がきっかけで自分のことを“死を呼びよせる存在”だと信じ込んでいるルーシーと、地震を呼び寄せる鳥を重ねたタイトルだと思われるのだがどうもピンとこないのだ。ルーシーの周辺で死んだ知人たちがルーシーの身代わり地蔵?だったというラストのカタルシスも、強引といえば強引である。

NAOKIによる「何でだよー」の熱演も空しく「やっぱりね」と納得おちのクライマックスよりも、実はもっと怖いシーンが他に用意されている。アメリカからやってきたヤンキー娘(ライリー・キーオ)に禎司を寝とられたことを確信したディキャンデルちゃんが、佐渡の赤鬼も真っ青の形相で二人に詰め寄る時の迫力が半端ではないのだ。『アリスのままで』なんてヒューマンドラマよりも、本作のようなおどろおどろしいサスペンスの方が映画のタッチ的には合っているウォッシュ・ウェストモアランド監督なのであった。

アースクエイクバード
監督 ウォッシュ・ウェストモアランド(2019年)
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