鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4539回】 安藤忠雄さんの講演会

2023年06月04日 | 住宅コンサルタントとして

一昨日の大雨の中、

公共交通機関がストップしようが、

昨日の午前中に何が何でも下関に着ける状況に

しておきたかった理由が、

安藤忠雄さんの講演会が下関であったから、です。

 

このような機会を企画して下さった、

下関青年会議所の皆様には

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

ありがとうございました。

 

さて、安藤さんのお話、

それはもう本当に面白かったです。

 

まず、話の中で笑いが起こるネタをいくつも仕込んでおられます。

(もしくはアドリブかもしれませんが・・・)

 

更にとにかく事例が豊富で、具体的な事例をいくつも話して下さいます。

 

だから、最後まで楽しく、集中して聴くことができました。

 

例えば、アメリアで安藤さんが設計した個人宅、

土地+建物で30億かかったそうですが、

それを歌手のビヨンセさんが欲しくなったそうで、

オーナーに売って欲しい、と打診したそうです。

 

オーナーは、当初、「絶対に売らん」と言っていたそうですが、

ビヨンセさんから提示された金額が280億だったそうで、

その金額をみて、一瞬で売ることを決断した、というお話。

 

またベトナムで日本人の鮨職人の募集があり、

その年棒が700万とのことなのですが、

なんと住む家とメイドさん完備だそうで、

それだとベトナムで働いて日本の家族に仕送りできる、

とのことで、日本人の板前さん3人が、知り合いのお店から旅立った、

というお話だったり・・・。

 

自分が知らない世界のことを具体的に教えていただけると、

こちらとしては集中して聴くことができますね。

 

また安藤さんは、講演の中で大阪のことを結構ディスるのですが、

それ、聴いている方全員、全く不快に思わず、

もちろん楽しく聴いておられるのですが、

それは、安藤さんの人間力に加え、

安藤さん自身が大阪のことを大好きだから、

ということが挙げられるなぁ、と感じました。

 

その昔、島田紳助さんもおっしゃっていましたが、

自分が悪口を言うのは、大好きな人だけだ、

逆に本当に嫌いな人の悪口を言ったら、

場の空気が楽しくならないのです。

 

安藤さんが大阪のことを大好きだから、

ディスってもあんなに楽しい空気になるのでしょう。

 

安藤さんは今の日本、今の若者に危機感をお持ちで、

日本の若者や子どもが良くなるように、

自分ができることをやっていきたい、という強い意志が

お話の中で感じられました。

 

とにかく目標を持つこと。

自分の意思を持つこと。

何でも好奇心を持つ。

自由・勇気・体力は欠かせない。

楽しく元気よく仕事をすること。

自分の住んでる地域や日本だけの視点ではなく、

世界とつながっているということを忘れないこと。

世界を見ること。

 

本当にあっという間の90分でした。

 

私、単純ですから、安藤さんのお話を聴かせていただいて、

俄然、やる気が出てしまい、

今年、もうスケジュールはパンパンなのですが、

調査に行きたいところが昨日だけで6個増えました。

 

90分の講演で、もの凄いパワーをいただきました。

 

私自身もクライアント様に、

情報だけでなくパワーや情熱も届けられたら、

ということも改めて感じました。

 

安藤さんが元気なうちに、

本当に一度、お話を聴く機会があれば、

と思っておりましたが、その願いがかなった1日でした。


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