年上の友人にもらった本です。
最近その友人を見ていると、今までにまして時間を大切にしているように思います。
この本は題名から受け取るイメージと実際の内容は少し乖離がありました。
“いつまでも若いと思うなよ”
だから若い時間を大切にしよう!
という内容ではなく、筆者の実体験を基に“老い”に対して知見が述べてあります。
人間は自分の人生時間の進み具合を「若さの残量」で計るようになる。
「老い」を認めたくないから「まだ若い」と言い張るのではなくて、「若い」という基準しか持ち合わせていないから、ついつい「まだ若い」になってしまう。
年寄りは条件反射が摩滅した以上、すべてにわたって脳味噌が出て行って直接に指示をしなければなりません。
その点で脳化人間の年寄りは意識的にならざるをえなくなるのですから、「しないですむんだったらボーッとしていたい」という状態にはなるんじゃないかと思います。
歴史的にみて、長寿の要因は遺伝と楽な人生を送ることです。
若い時はそうでもないが、年を取ると「過去の空白」が妙に浮かび上がって来る。
「ああいう関係があったらよかったな」という形で、過去の人との出会いを思い出す。
私は今年で43歳です。
「若い」と言われる時もあれば「おじさん」と言われる時もあります。
いつまでも若いとは思っていません。
そう言われると、意図的な動作は増え、過去の空白に想いを馳せる時があります。
誰でも自分の“老い”は初心者です。
この本はいわば年寄り入門書です。
少し肩の力を抜いて老いていけそうです😊