「演コレ5」カバー曲1曲めは水原弘さんの「黒い花びら」です。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCP-33180.html
Kiinaの歌唱はこちらから↓
https://m.youtube.com/watch?v=iyg0KZIAmpw
歌詞は歌ネットより(Kiinaでは登録されていませんでした)
https://www.uta-net.com/song/181713/
わざわざご説明するまでもない、第1回レコード大賞受賞曲ですね。
Kiinaは確か、お父さまがカラオケでよく歌ってらっしゃって、前から知っていたと(自慢げに)この頃お話ししていましたよね。
Kiinaはとても頑張って、低音を響かせて大人のムードを出していると思います。
私は「黒い花びら」の記憶は全くなく、「君こそ我が命」がヒットして一躍脚光を浴びた時に、「カムバック」という英語と水原弘さんというお名前を同時に覚えました。
子供心にも「歌の上手い人だなぁ」と思ったものでしたが、水原さんが後年アルコールと多額の借金に苦しめられて亡くなられたというニュースを目にして「やっぱり…」という思いがよぎりました。
水原さんは確かに抜群の歌唱力と魅力的な声をお持ちだったけれど、その歌声にどこか".日陰"を思わせる部分があったように思います。
それはせっかくの才能を持ちながら、終生放埒な生き方を変えることの出来なかった水原さんのお人柄からくるものだったのかもしれないし、単にそんな水原さんへのイメージから私がそう聴いてしまうだけなのかもしれません。
ただ、Kiinaの「黒い花びら」を聴いていて、その"日陰"の臭い、敢えて真っ当ではない道を選んでしまう人間の業のようなものは聴こえてこないかなぁと。
上手い下手の問題ではなくて、いつまで経っても芸能界の水にどこか馴染んでいないようなKiinaの性分(近田春夫さんは「永遠の新人」と)と、この曲はしっくりとは合っていない気がするのです。
作家の村松友視さんが「黒い花びら」という水原さんの評伝を出されていますが、水原さんの生涯を象徴する曲は、「君こそ我が命」ではなく「黒い花びら」の方だろうと私も思います。