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氷川きよしについて ★ by とねりこ

明治座で「師匠と弟子」について考えました

今日は久々の明治座でした。

講談の人間国宝・神田松鯉さんとお弟子の神田伯山さんの親子会を中心に、伯山さんとお付き合いのある歌舞伎界の若手の皆さんの踊りの披露で、外が暴風雨のさなか大変贅沢な時間を過ごしていました。

 

伯山さん、大好きなのですが中々チケットが取れません。講談という話芸の特徴からどうしても小さめの箱で公演するせいもあると思います。

ほとんど時代から取り残された芸と認識されていた講談界に伯山さんが神田松之丞として突然現れた時の衝撃は、まさにKiinaが演歌界に登場した事件と重なりました。

私が伯山さんに惹かれるのも、そのありようがKiinaと重なるからだと思います。

ただし、松之丞さんに対して足を引っ張ろうとか意地悪しようという動きがあったとは聞いていません。当時の講談界は演歌界以上に存亡の危機に瀕していたので、せっかく現れた救世主にそんな低レベルなことをしている場合ではなかったのでしょう。

 

伯山さんは落語家さん並みにマクラが面白いことでも知られていますが、今日のマクラでこんなことをおっしゃっていました。

「随分前に自分の講談を聞いたある落語家さんが『師匠にソックリだった』と言ってくれたのだが、ある時袖で聴いていた師匠が「そんな風に教えた覚えはない』と」。

客席大ウケで私も大笑いしましたが、笑いながら「私の身近(推し周辺)にも似たようなことがある気がする」と思いました。

 

神田松鯉さんは器の大きい、人徳の高い方として知られているので、伯山さんも枠の中に収まらずに伸び伸びとご自分の個性と才能を開花させることが出来たのでしょうね。

今日の講談会でも、伯山さんの勢いのある話と松鯉さんのじっくり聴かせる話は、全く違ってどちらも素晴らしかったです。

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