「演コレ6〜一剣〜」7曲めからはカバー曲になります。1曲めは昭和32年に青木光一さんが歌われた「柿の木坂の家」。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COZA-216-7.html
Kiinaの歌唱はこちら。
https://m.youtube.com/watch?v=7C2O0fAgt5c
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/54984/
作詞の石本美由起さんは広島県大竹市のご出身で、この曲のテーマとなっている「柿の木坂」は、同県廿日市市の明石峠がモデルだと言われているようです。
昭和32年は私の生まれた年です。
日本中が高度経済成長に向かって邁進しようとしていました。今日より明日、今年より来年、頑張れば必ず豊かな暮らしが手に入れられると信じられた時代でした。
多くの若者が地方から都会へ出て行って遮二無二働き、ふっと疲れを感じた時に捨ててきた(捨てざるを得なかった)ふるさとを思い出す。
本当は都会の暮らしの中で自分が変わっていったように、ふるさとの人々の暮らしも変わっていったはず。好きだったあの娘も、もう機織りはしていないかもしれない。
でも、記憶の中のふるさとは、自分が旅立ったあの日のまま、美しい風景のままで時が止まっているのでしょう。
沢山の方がそれぞれの記憶の中に「柿の木坂」の風景を持っていて、この曲を愛したのでしょうね。
しみじみと懐かしく美しいけれど、寂しさも感じる歌です。
Kiinaの歌声は創唱の青木さんよりもう少し線が太い印象を受けますが、私には茅葺きの家や峠を走る乗合バスの光景が鮮やかに浮かんできます。
YouTubeの再生回数があまり多くありませんが、お聴きになったら「ああ、いいなぁ、やっぱりKiinaは上手いなぁ」と再認識されると思います。