アルバム8曲めは「無情の夢」です。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCP-32843-4.html
Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=-CNnEdYAFBY
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/20522/
元々は昭和11年に児玉好雄さんが歌われた戦前のヒット曲を、昭和35年に佐川満男さんがリバイバルヒットさせました。
Kiinaのアレンジはこの佐川さん版のように思います。
佐川さんのリバイバルヒット以降、フランク永井さん、鶴田浩二さんなど多くの歌手の方がこの曲をカバーされていますね。
諦め切れない恋に男泣きする心情が多くの男性の共感を呼ぶのでしょうか。オンタイムではなくて、自分の胸の中にだけしまい込んでいたかつての恋の傷みを懐かしむ歌なのかもしれません。
同じように恋を失った男性の心情を歌った名曲に「影を慕いて」がありますが、「無情の夢」はメロディー自体には重苦しさも大袈裟なところもなく、「影を…」と好対照になっています。
だからといって、失恋の傷みが軽いかと言ったら、そういうことではないのでしょう。
Kiinaは低音も高音もよく響き、もちろんピッチも正確。ただしその歌声からはここまで人目も憚らず男泣きするような痛切な心の痛みは、私には伝わってこないかな?(まだそんな恋は経験していなかったのかな?)。
最後の「男泣き…」の徐々に声が小さくなってゆくリフレインが、しんみりと余韻を残します。