サル痘の感染が国内で初めて確認されました。
WHOが感染拡大の緊急事態宣言をしたばかりです。
サル痘は天然痘ウィルスと同属のウィルスによる感染症で、飛沫感染や接触感染によって拡がります。
水膨れの発疹が見られるところは、水ぼうそう(水痘)ともよく似ています。
水痘は、様々なステージの発疹(赤い斑点、丘疹、水ぶくれ、かさぶた)が混在するのが特徴ですが、サル痘や天然痘の発疹は均一であるというところが水痘との鑑別ポイントになります。
また、サル痘や天然痘は水ぼうそうのように空気感染はしませんが、ウィルスが混じった体液のついた服やシーツなどを介して感染するので、この点は知っておいたほうがいいですね。
天然痘の撲滅が宣言されたのは1980年。
日本では、1976年までワクチン接種(種痘)が行われていました。
昭和49年以前に生まれた人の腕には、ケロイド状にあとが残っているはずです。
天然痘ワクチンを接種していない世代は、サル痘感染に気を付けなければいけません.
サル痘は致死率は低く、天然痘ワクチンが有効ですので、患者との濃厚接触が疑われた場合には、4~14日以内にワクチン接種をすることが推奨されています。
発疹がすべてカサブタ状(痂皮)になって、痂皮がすべてきれいに剥がれ落ちてしまうまでの3週間あまりは、感染防止に努める必要があります。