空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

使いまわしの使い古しモチーフ:福島の「オレ設定放射能安全保障スーツモニュメント」メモ

2018-08-19 13:36:03 | Weblog






「象徴」を勝手に決めるな、という意見もあろう。








 あれは線量計ではない。放射線がセンシティブな身体部位(目、生殖器)にあたると、その回数をカウントするもの。それが「ゼロ」なんだから、福島がまったく放射線ゼロになっていることを象徴するもの。だからその限り、福島の安全を主張するものではあるが、そもそも放射線ゼロがありえないことであり、そこからしておかしいということ。

 また、そのためにあれは両乳首・股間に無茶なギミックじみた造形をつけているわけだ。そんなわけで、乳首と(突き出ていることから)男性器をむやみに強調した像でもあるので―顔が子供を意図しているぶん、さらに奇矯なものになっている。



 わたしとしては、デザイン・型枠のあからさまな使いまわしを批判したい。
 いやまあ、それはそれで機械化・大量生産時代を象徴するものということもあるかもしれないが、数十年前から使い古した、しかも自分の父親のお人形を原型にしつつつくったデザインを、なんで福島の復興の象徴に使おうとするのか。そこにはヤノベシンジの欲望が潜む。自分と、自分の父についての我が記憶を増殖し世界に広まれ、と言う。

 個人の生殖欲がでろ漏れている「サン・チャイルド」。聞こえのよさそうな単語をならべていつつも、反省の弁をどうならべようとも、己の言葉で既に欲望を表明しており、「サン・チャイルド」の私的な製作意図は明らかだ。それを福島の復興の象徴としようとは、なんと傲慢なことか。しかも使いまわしの使い古しモチーフで。

関連:「福島・風評拡大の「オレ設定放射能安全保障スーツモニュメント」メモ(2018-08-12)」

 非常に示唆するところある言葉である:


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