【移民問題】カナダは移民受け入れ数を大幅切り下げ

「Canada has announced a sharp cut in the number of immigrants it allows into the country in an effort to "pause population growth", marking a notable shift in policy for the Justin Trudeau government.」

　移民でもって成り立ってる国歌である―という自意識があると打ち出してきた国である。行ったことがあるのは一度だけだが、そりゃもう移民さんいらっしゃい、という感じで。しかしさすがに難を感じた模様である。

BBC Trudeau announces sharp cuts to Canada's immigration targets 19 hours ago

Nadine Yousif

　2025年から21％ほど、ターゲット数を削減する。50万人から39万5千人へ。急減、大幅切り下げと評してよいかと思う。受入数に対して受け入れのためのコストが、ちょっとその…という雰囲気が高まってきた模様。

「As part of the changes, Canada will reduce the number of permanent residents in 2025 from a previous target of 500,000 to 395,000 - a 21% drop.」

「Public support for immigration in Canada has been waning, with opinion polls suggesting rising concern over the growing numbers and its impact on housing and social services.」

　既に留学生数の削減に一時的な出稼ぎ労働者の受け入れも減らすことを宣言していたそうで。コロナ後の労働者数のバランスをも見据えてのこと。こういう詳しい・専門的な計算は、我々素人にはなかなか分かりませんが―受け入れコストと利益とのバランスの問題と抽象化すれば、うんまあその、まあ、なあ…ということにはなろう。

「The move comes on the heels of already announced reduced targets for both international students and temporary foreign workers.」

　2027年には36万5千人とすること、既に方針は決まっている様子。

「The goal, Miller said, is to set a smaller target of 365,000 new permanent residents by 2027.」

　住宅難や保健システムの維持のため―ということで。世界中、同じような悩みに悩むことになる。

「This reduction will pause population growth in Canada over the next two years, Trudeau said, giving provinces time to catch up on bolstering their healthcare programmes and housing stock.」

　本邦では一部の「保守」自認の人々が言うレベルに留まるかな。まあその実際、私としてもその理屈は理解する。カナダの遥か手前で踏みとどまってしまうのも十二分に合理的だろう。とはいえ現在の本邦は、こうした諸外国に比して遥かに高度に安全安心状態であり、ということは流入を希望する向きも結構あるはずで、そしてそのすべてを禁じるのはそれはそれで無理。
　…統合の方法を考えてゆくのも、これもまた十二分に合理的なのである。