ソマリア：大統領外遊の成果；モガディシュの戦闘の主体は；国連使節訪問

Garowe Online 　Somalia: PM Sharmake receives UN delegation in Mogadishu 27 Mar 2009

　ソマリア首相Sharmakeは国連使節を迎える。
　国連使節の長はMr. Charles Petrie（国連ソマリア副特使），Mr. Mark Bowdenなど。会見はモガディシュの大統領官邸にて行われた。人道援助，その他の話題について意見交換。これはSharmake首相就任（1月）以来はじめての国連使節訪問。

　首相が言うには，話題の中には18000名に及ぶ政府官僚の訓練依頼があり，国連側は計画を受け入れたという。また人道援助団体員の安全も重要な論点である。

Garowe Online 　Somalia: 7 killed in Mogadishu as Hizbul Islam battles govt troops　28 mar 2009

　モガディシュ発3月28日。政府軍とイスラミスト過激派との間で戦闘，7名が死亡。目撃者がいうには，負傷者・死者の殆どは民間人であったという。現場は首都のYaaqshiid区。
　政府側治安相Omar Hashi大佐曰く，戦闘は「イスラム党」からしかけたものと。「イスラム党に忠誠を誓う盗賊どもが政府軍士官の車両を盗み，そして政府軍が盗賊どもを追跡，戦闘が始まった」という。

　さてYaaqshiid区の警察署はその戦闘の中心，核心にあったようですが，結局政府側が引き下がり，「イスラム党」の手に落ちた由。むろん周辺住民は逃亡。

　モガディシュの病院，Keysaney及びMedinaでは計40名の負傷者を手当て，KeysaneyのdirectorであるAli Bile氏曰く，幾人かは重態であると。

　この戦闘はSheikh Sharif大統領が6カ国外遊から帰還したタイミングで起こったものといいます。普通の国では大失態というべき事態でしょうが，まあソマリアですから。

　なお今回の戦闘は，地元ソースによればイスラム法廷勢力の2勢力間で争われたものといいます。つまり，「イスラム党」―エリトリアで亡命生活を送るAweys師に連なる派閥―と，Sheikh Sharif大統領の派閥とです。であれば，Omar HashiはSheikh Sharif派民兵を政府軍と言ったわけです。―そして，それは事実なのでしょう。

Garowe Online 　Somalia: President Sheikh Sharif criticizes Al Qaeda message　Mar 28, 2009
　表題はまーグローバルな問題っぽいですが，その件については一言だけでしょう，事実上。
　つまり，先日，アルカイダのビンラディンがソマリ人に檄を飛ばしてましたが，これについて「アルカイダは我々に宗教について教えたのではなかったな，我々に資金援助しもしなかったし，ソマリアの統治について支援したのでもなかった」と語った由。

　特に要約の要る内容でもないですよねー。

　問題は外遊の成果でしょう。大統領としては。
　訪問した国々は全てソマリア現政府を支援すると声明したと誇り，ウガンダとブルンジとの訪問について一言，「AMISOM平和維持軍はジブチ合意の一部をなし，彼らは政府を，治安回復の点で援助しようとしているのだ。彼らは我々の要請に基き，撤退することだろう」。

　なおリビアとスーダンが，ソマリア政府とイスラミスト過激派の仲介をしようとしているとも言及。

　…地域の強国としてプレゼンスをというところなんでしょうねぇ。…スーダンについては，「自分の仕事をしとけ」と思いますが，私もまあ，ええ，はい，自分の仕事をすべきではあります。

　さて，Sheikh Sharif大統領はメディアに，政府軍government forcesを「国軍national troops」と呼ぶよう求めます。また更に，内相Sheikh Abdulkadir Ali Omarの暗殺未遂事件を非難します。「Sheikh Abdulkadir Ali Omarのようなムスリムの血を流して天国に行こうと考えてるような男は，虚偽の人生を生きているのだ」と，…なんとも，抑制された言葉ながら，非常につよい表現で非難の言葉を述べます。

　ソマリアイスラミスト間の，Abdulkadir氏の位置は非常なものがあるようです。
　それも道理ではありますがね。