Mali事情：Tuareg勢力とAnsar Dineが合同

BBC Mali Tuareg and Islamist rebels agree on Sharia state 27 May 2012

　記事下の方に主な事件の経過が書いてあるので参照するといい＞未来の自分

　マリ北部を制圧したTuareg民兵勢力とイスラミストのAnsar Dineとが合同し，シャリーアが適用される独立国の設立を宣言，両勢力からそのことを認めるコメントが出たとのこと。

　調印地はGao。
　Tuareg勢力のMNLAは世俗派。その指揮者のひとりBouna Ag Attayoub大佐は言う，「協定がサインされたというのは本当だ」，「Azawadイスラム共和国はいまや独立国だ」。イスラミストのAnsar Dineはアルカイダと繋がりがあり，これまで制圧した幾つかの都市でシャリーアを導入していた。

　MNLAはシャリーア導入に抵抗していたが，他方，Ansar Dineは独立国形成への呼びかけを拒絶していたそうで―妥協の産物という面はあろうか。

　おかげでマリの今後の展開にさらなる心配事が増え，安定化への努力は混迷の度合いを深めることとなった。

Guardian Mali Tuaregs, Islamist rebels agree to merge and create new state Associated Press in Bamako, guardian.co.uk, Sunday 27 May 2012 06.44 BST

　検索で引っかかったので見てみた。
　協定のサインは土曜夜。

　陣地取りゲーム宜しく，両派は奇麗に支配領域を分けていた様子。Timbuktuでは，Ansar Dineが市中心部を奪い，次いでMNLAが空港を確保し，それぞれ旗を揚げると―MNLAのほうが旗を引き下ろしたとか目撃証言があったそう。つまり『どっちがより先に・より枢要な地点を奪取するか』でその町の支配権を認めあうという（なんというか，これがスポーツならある種健全な）競争があったというわけか。

AFP Tuareg, Islamists join forces to run north Mali Sunday 27 May 2012

　一応transitionalな合同ではある様子（"The two movements have created the transitional council of the Islamic state of Azawad," said the groups ... ）。今後はどうなるものでしょうかねえ。