空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

地中海で難民が乗った船が沈没し、数百人が死んだかな、という記事 ほか

2016-04-19 19:54:25 | Newsメモ
BBC Migrant crisis: Hundreds dead after capsize, say survivors 18 Apr 2016

 地中海で難民が乗った船が沈没し、数百人が死んだかな、と。生き残りの41名が別の船に乗り移り、これによって伝えられたもの。オフィシャルな確認はないものの、正直、気付かれず沈んでる船も山ほどあろう、伝わっただけマシだ。

 ―が、500人くらい沈んだかな、というのはちょっとない。ソマリアの駐エジプト大使がいうところでは死者数は400程度。ということは、100人単位の丼勘定状態と言うことだ。

 しかも沈み方がひどい。

 240人くらいのった船が海をゆくと、300人くらいのったっぽい木造船と合流、これに移乗させられて―したら、この木造船が沈んだという。

 …まあ、これもいつものことではあり。
 言及されているほかの例にも見るように、エンジンがイカレてたり、パンクしかけのゴムボートだのに難民を乗せ、でまあ、うまいことギリシャやイタリアのコーストガードに救助されればよし、でなければその辺でこの廃船もろとも沈んで―廃船処理費用が掛からない上、あの世への渡し賃もごっそりいただける。

 …人でなしの発想だが。

BBC Ecuador earthquake: At least 413 people confirmed dead 19 Apr 2016

 我が熊本の地震の話で日本ではかき消されぎみかもしれないが、国際的にはエクアドルの大地震も同時におこった大事件である。413名死亡確認。同規模の地震が連発した我が熊本のことを思うと、我々の建築技術と言うのはすごいものだなあと思う―まあ、民家が結構つぶれているようだが。

 …エクアドルのいまのすがた、東日本震災のときの沿岸地帯のような…。

 …ので、まだ瓦礫にうまったままの人が結構いるっぽい。となると、時間との勝負なわけで。
 ……こういうときこそ、地震対応になれた我が自衛隊の出番とでもいいたいところだが、こっちはこっちで手一杯である。

 ところで「Ecuador's finance ministry also announced on Monday it would receive $2bn (£1.4bn) from the China Development Bank」とあって、おおお、さすが大国の矜持であるなあ!と感心したのだが、直後に「but it was unclear whether the money is directly intended for rebuilding after the quake」とあって、こんなときにこんな留保をつけられるようなのは格好悪いな、とも思った。

 なお余震でM5.1などあって、震源地近くでは町がいっこまるごとflattenedとあり、ざっと400人くらい死んだかなとかひどいことが書いてある。

 現地施政官の「"We're trying to do the most we can but there's almost nothing we can do" 」なんてことばは、一言で言えば「絶望です」の一言である。

BBC China lands military plane on disputed South China Sea reef 18 Apr 2016

 中国軍が、Fiery Cross Reefに軍用機が着陸したと認める。公式には最初の例。まあ、着実に仕事を進める元気があるということは、それ自体はよいことだ。誰にとってどうよいか、よろこばしいかはさておき。
 また、怪我した労働者を運び出すためだったよ!ということであって、こういう場合は軍が出るよねえ、常識的に、ということも認めておきたいとおもう。



 おそろしく常識的である。これぞ立派な見識、というべきだろう。
 こうであってこそ、上掲の中国軍の行動も「まあ、それはそれでありかもねえ」といえるだろう。
 …なので、米軍が「オスプレイ」を使用したことに対して軍需産業がとか日米軍事同盟の深化が策されているとかいう人は、必ず、中国軍の上掲の動きを批判せねばならない。論理の構造は同じだからだ。

BBC Chinese children 'fall sick at new school' 18 Apr 2016 By Kerry Allen

 以前工場として使われていた地区の隣に学校をつくったところ、なんか開校直後から子供たちが病気になりまくり、とか。

 …すごいな、閉鎖し、整地したあとの工場から、500人からの病人を出すほど有害物質が沸きたつのか。6人に5人が身体の不調を訴える模様。

 運動トラックをプラスチックで構成したりして、まあ地下からの有毒ガスの影響を低減するのかもしれないが、このプラスチック自体が…だったりするぽーい。

 …いやー…。『沈黙の春』(の訳本)など、もはや過去の話だ、と切り捨てたい気もするが、なんというか中国でつぎつぎ『沈黙の春』の再現をやりまくっているようで…。
 …うん…。環境保護原理主義者の戦場は、むしろ中国だよ、これ…。

BBC Ethiopia army seeks to rescue children abducted from Gambella 18 Apr 2016

 先日もチェックした、Murleなる部族がエチオピアGambellaで女子供を略奪する事件を起こした件。エチオピア軍が奪還にむけて作戦中とのこと。

 しかしまあ、奪還作戦中に流れ弾で死亡したのも相当数あろうなどというのが前提されていたりする…。それほどあらっぽい”救出作戦”をする軍隊であっても、「いや、もっと危険な地域があるから! 政府はそういうところに治安部隊を展開しておいてよ!」という状況なのである。

 被害にあったのはNuer部族。
 …しかしまあ、ほんとにまあ、歴史時代に入るくらいには、こういうことは割りと少なくなるはずなんだが。一応。なので「The prime minister added that "primitive and destructive forces kill people here at various times by moving from place to place"」なんてコメントが出るものなのだろう。

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