空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Sheikh Hassan Dahir Aweysの身柄は政府側に確保された

2013-07-08 21:53:52 | ソマリア関係人名録
2013年6月28日報道:AweysはGalmudugへ赴いた

 al-Shababのキーマン,氏族の中では長老格の政治家と見做されるSheikh Hassan Dahir Aweysは,この報道時点では自由であると主張される―

BBC Somalia's al-Shabab leader Aweys 'not surrendering' 28 June 2013

 国連筋が,Aweysはal Shababのleader(単数で言及される―つまりAhmed Abdi Godaneだろう)と仲たがいしたうえ,中央ソマリアの親政府派自治組織に投降したと報じたのだという。

 これに対し,彼の所属氏族Haber Gedirの長老たちは,彼は彼の民兵団とともに現地政権の同意のもとにGalmudugにいるのだと主張する―彼らは,Aweysが和平を求めているのかどうか確認するため,首都から赴いたのだという。

 Adado(首都から北方に500kmほど)にAweysはこの(23日に始まる)週初めごろに来着し,戦闘行動は起こしていないという。

 先にAweysはひどい内部闘争をしでかし, Shabab支配領域から移動してきた。そこでHaber Gedir長老連が仲介を買って出た模様。ところがこの記事時点で,彼の投降を勝ち取ることができていない。

 この長老たちは,しかし,国連が支持するモガディシュ政府を公式に代理するものではない。Aweysは,al Shababを捨てることも,モガディシュにゆき政府に加入することも政府との会談を始めることも拒絶する由。

 ―とすると,アナリストがいうよう,この分派行動が深刻なものなら,Aweysは国外に出ることを検討する必要があろう。国内にとどまるなら,エチオピア軍に捕えられる恐れもある。

 アルカイダとの関係を辞さないAhmed Abdi Godaneのラインと,まだしも穏健派のAweysのラインとはずっと仲たがいはしてきたのではある。しかしこの破滅的な内輪もめの正確な原因は不明とのこと。

 なお先日の戦闘以来,al Shabab設立者というIbrahim Afghan(指揮系統第二位)の運命は不明とのこと。捕虜になってal Shababの監禁下に置かれたとかBBCに言う向きもあれば,現地報道では処刑されたともいうと。


2013年6月29日報道:AweysはMogadishuに移送された

BBC Top Somali Islamist flown to Mogadishu 'after split' 29 June 2013

 Adadoで政府軍兵士に飛行機内へ護送される姿の写真が載っている。この時点では降伏したのかal Shababから離脱したのか不明。こののち,モガディシュに移送されたという―

 ― 一日前の報道では”モガディシュには行かないぞ”と言っていたとされるのだから,降伏というより逮捕に近く,捕虜として囚われたのでは,という風に思われる。うん。

「もし彼が暴力を放棄するなら,我々は可能なオプションについて議論できる」とは政府側広報官Abdirahman Omar OsmanがReutersに言ったことという。

 …勝利を確信した立場からの発言に見える。


2013年6月30日報道:Aweysは尋問される

BBC Sheikh Hassan Dahir Aweys: Al-Shabab leader questioned 30 June 2013

 なぜにこのような事態に至ったかというのは,政府側派遣団+護衛兵とAweysの氏族長老側とで突発戦闘があったから―とのこと。Aweysの氏族側としては,政府側がAweysへのamnestyの約束を反故にしたことに反発してのことという。政府側はこの点にコメントせず。

 …ということで,”重要人物の身辺に危機が迫った”際に”その安全を確保した”側が勝利を得たと,そういう事のご様子(言葉の文字面そのままの意味かどうかはさておいて)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ナイジェリア・学校襲撃,30... | トップ | みてたきじめも(2013-07-12) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ソマリア関係人名録」カテゴリの最新記事