空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

国際社会の動きと国民和解会議:ソマリア

2007-05-20 12:25:05 | ソマリア関連
 このほどUSAがアフリカに経験あるJohn Yates氏をソマリア特使に任命。モガディシュは治安上の問題があるため,ケニアの米大使館から職務遂行。…といいますか,既にケニアでソマリア対策チームを率いていたYates氏に改めて肩書きを与えた,という事情の様子:

BBC news, Africa US names special envoy to Somalia 18 May 2007

 ともあれ形式は大事です。Yates氏は先のウガンダ兵への攻撃を非難,アルカイダ,もしくはその他のテロリストの手口に似る,と声明。アルカイダとは便利な用語ですが,実情はどんなものでしょうかね。

SomaliNet Somalia: Italian official visits Mogadishu Sat. May 19, 2007 03:19 pm.- By Mohamed Abdi Farah

 イタリアから,外務副首相率いる外交団が訪問。重武装の兵が配備される道を大統領府へ向い,国民和解会議に関して意見交換。…まぁ,外交団が来てる最中に爆弾テロとかされたくはないでしょうし。この間のHolmes氏の際の事件は失態でしたし。ともあれ6月の和解会議が首尾よく行けば,イタリアからの援助が期待できそうです。

 外国による援助活動のあり方については,時折,批判を見ないでもないですが,差し当たり必要だということは動かし難い。生活の基盤を破壊された人たちに,次の生活を始めるための基礎を援助するのは,どうしてもあるべき活動かと。

SomaliNet Somalia: Trees turned into houses Fri. May 18, 2007 03:43 pm.- By Mohamed Abdi Farah

 家に帰ってみたものの,戦闘で破壊されていて…「何に手をつけたもんだか解りません,家を借りるお金もないし」と35歳のお母さん。政府の援助計画はどこにあるものやら。旧公舎に住んでいて,正統政権が復帰したらあら不思議,好ましからざる人物に分類されちゃったなんて例もあるご様子。諸援助団体の手はどこまで伸びているものやら。しかし場合によっては道路わきの仕掛け爆弾で吹っ飛ばされかねない状況で,非武装団体に大活躍を!というのも無茶な話。
 SomaliNetは,政府筋に働きかけをしてみたが,努力は実りがなかったといいます。

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2 コメント

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今度こそ開催? (teiresias)
2007-05-24 18:46:14
何度も延期延期と聞かされたので,本当に開催されるかどうかをまず疑ってしまいます>和解会議。和解すべき相手も呼んでますか,などとも思ってしまいます。呼ばれても,ちゃんと来るかな? とか。

ソマリランドの反応は,まあ,理解の範囲内ですねぇ。折角,工場誘致などで前途が明るそうなところに,不安要因抱えたくはないでしょうから。モガディシュと共同歩調をとっても,うまみがなさそうですものねー…。
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トラックバックさせていただきました (hu)
2007-05-24 12:57:27
国民和解会議に対するソマリランドの反応について書いたので、トラックバックさせていただきました。

会議はどうなるんでしょうねー。依然として影響力を持ってるらしいイスラム法廷会議勢力がどうするのかが気になります。

ところで、モガディシオの戦闘が終結して久しいですが、海賊だの、爆弾テロだの相変わらず情勢が不安定ですね。しかもウガンダさんに損害が・・・。ショックです。(teiresias さんの記事を読みました。)
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