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BBC Boko Haram crisis: 'Huge rise' in child suicide bombers 12 April 2016
Boko Haram危機:子供の自爆犯の「膨大な増加」―というのが直訳か。
冒頭の引用写真のキャプションだけでも割りと凄く(いやまあ、慣れた目には「まあここでもあるよね」という納得はあるんだが)「この15歳[の少女]は誘拐され、カメルーン軍に解放されるまでmilitantの妻にさせられていた(This 15-year-old was abducted and forced to be a militant's wife until freed by Cameroon's army)」。
では記事冒頭、「つかみ」の文:
「国連児童基金の報告によれば、Boko Haramの児童爆弾使用は昨年、増加し、いまや自爆攻撃の5件に1件は子供たちによってなされている(Boko Haram's use of child bombers has increased over the last year with one in five suicide attacks now done by children, the UN's child agency says)」。
…まあ、アフガンあたりだって、『英雄になりたいかなー? なりたくないかなー? それとも、お前の親兄弟がアレされちゃったりアレになっちゃったり、されたくなければ、君が何をすればいいか分かるよねー?』という感じで少年爆弾を仕立てたりしたことはあり、まあそれはそれで一種人間的ではあるが、Boko Haramの場合:
「カメルーン、ナイジェリア、チャドでこのイスラミスト集団によって行われるこうした攻撃の3/4ほどの背後には、しばしばヤク漬けにされた少女たちがいる(Girls, who are often drugged, were behind three-quarters of such attacks committed by the militant Islamist group in Cameroon, Nigeria and Chad)」
…某ブラック・エンジェルズばりに「外道~~~~~!!!」と叫んで構わないだろうところである(勤務中でも)。なおこの種の攻撃は2014年には11件だったところ、2015年から2016年1月までで44件、その増加率は11倍、とのこと。
もちろん、こうした攻撃が流行するのは、当のBoko Haramが劣勢にあるからではある。ここ7年ほどの暴力騒擾で死亡したのは1万7千人ほどともあり…”それに比べればまだ数は少ない”とは、まあ、いえる。やってる当人たちからすれば、”わざわざ弾代かけて虫の餌をつくるより、爆弾を背負わせて敵兵および敵兵の犬を殺させるほうが合理的”なのではあろう。引用されている証言によれば「Hauwa: "They said since I refused to re-marry, I should take the bomb"」ともあり、”男女関係”で無用になった”人材”の”再就職”という位置づけなのだろう、彼らにとっては。Boko Haramも、単に狂気に陥ったわけではなく、当然彼らなりの合理性に従って行動しているということはまあ、こうした推測から推論可能ではあるが、
―理解できたからといって賛同はできない。
そういえばChibokの大誘拐事件からざっと2年目にあたり(※)、このタイミングで国連が報告を出したのだそうだ。Chibokの少女たちは帰還できていない―とあるが、この調子だと…とは思われる。
もちろん、男の子たちも漏れなく不幸になるのであり、「男の子は、誘拐されると、Boko Haramの戦列へとリクルートされ、その忠誠を誇示するためにこの家族を攻撃させられる(boys abducted and recruited into Boko Haram's ranks are forced to attack their own families to demonstrate their loyalty)」とあって、うんまあ、典型的だね。
もし脱出に成功しても「She says she has often been ostracised since her escape by other women who accuse her of being a "Boko Haram wife"」、こうなることは目に見えてはいるだろう。だから脱出も碌々試みられはしないだろう。
ではこうした不幸から逃れるにはどうしたらよいか―と問えば、「Boko Haramnに誘拐された時点で自殺する」くらいしかないものと思われる。いや無茶だろそれ。それはそれで非人道的な発想だ。
またさらに非人道的といえるのは:「このレポートによれば、最も子供自爆事件が多いのはカメルーンで、その子供が8歳だった例もふくまれる(According to the report, Cameroon has the highest number of child suicide attacks, involving children who are as young as eight.)」。14,5歳くらいなら、個人の自由というのも一定程度認めるべき余地があろうが、8歳は無茶だろ。普通この年齢の場合、自己決定力はないものとして取り扱うじゃないか。
ということで、『子供をみたら爆弾と思え』『少女が怪しい』という一般常識が成立しつつある昨今。いわれるまでもなく、社会の安定の基盤を根こそぎ掘り壊すものであって(67万人の子供たちの教育を阻害しているというのも絶望的な数字だが)、「こんなやつら、可及的速やかに撃滅してしまえ」くらいの感想しかもたない私である。
BBC Nigeria Chibok girls 'shown alive' in Boko Haram video 14 Apr 2016
ほぼ2年ぶりにChibokの少女たち(の一部)の生存が確認された。Boko Haramが政府にヴィデオを送りつけてきたもの。15人がブラック・ローブに身を包んで映し出され、何人かは親御さんによって確認できたそうな。
BBC Boko Haram crisis: 'Huge rise' in child suicide bombers 12 April 2016
Boko Haram危機:子供の自爆犯の「膨大な増加」―というのが直訳か。
冒頭の引用写真のキャプションだけでも割りと凄く(いやまあ、慣れた目には「まあここでもあるよね」という納得はあるんだが)「この15歳[の少女]は誘拐され、カメルーン軍に解放されるまでmilitantの妻にさせられていた(This 15-year-old was abducted and forced to be a militant's wife until freed by Cameroon's army)」。
では記事冒頭、「つかみ」の文:
「国連児童基金の報告によれば、Boko Haramの児童爆弾使用は昨年、増加し、いまや自爆攻撃の5件に1件は子供たちによってなされている(Boko Haram's use of child bombers has increased over the last year with one in five suicide attacks now done by children, the UN's child agency says)」。
…まあ、アフガンあたりだって、『英雄になりたいかなー? なりたくないかなー? それとも、お前の親兄弟がアレされちゃったりアレになっちゃったり、されたくなければ、君が何をすればいいか分かるよねー?』という感じで少年爆弾を仕立てたりしたことはあり、まあそれはそれで一種人間的ではあるが、Boko Haramの場合:
「カメルーン、ナイジェリア、チャドでこのイスラミスト集団によって行われるこうした攻撃の3/4ほどの背後には、しばしばヤク漬けにされた少女たちがいる(Girls, who are often drugged, were behind three-quarters of such attacks committed by the militant Islamist group in Cameroon, Nigeria and Chad)」
…某ブラック・エンジェルズばりに「外道~~~~~!!!」と叫んで構わないだろうところである(勤務中でも)。なおこの種の攻撃は2014年には11件だったところ、2015年から2016年1月までで44件、その増加率は11倍、とのこと。
もちろん、こうした攻撃が流行するのは、当のBoko Haramが劣勢にあるからではある。ここ7年ほどの暴力騒擾で死亡したのは1万7千人ほどともあり…”それに比べればまだ数は少ない”とは、まあ、いえる。やってる当人たちからすれば、”わざわざ弾代かけて虫の餌をつくるより、爆弾を背負わせて敵兵および敵兵の犬を殺させるほうが合理的”なのではあろう。引用されている証言によれば「Hauwa: "They said since I refused to re-marry, I should take the bomb"」ともあり、”男女関係”で無用になった”人材”の”再就職”という位置づけなのだろう、彼らにとっては。Boko Haramも、単に狂気に陥ったわけではなく、当然彼らなりの合理性に従って行動しているということはまあ、こうした推測から推論可能ではあるが、
―理解できたからといって賛同はできない。
そういえばChibokの大誘拐事件からざっと2年目にあたり(※)、このタイミングで国連が報告を出したのだそうだ。Chibokの少女たちは帰還できていない―とあるが、この調子だと…とは思われる。
もちろん、男の子たちも漏れなく不幸になるのであり、「男の子は、誘拐されると、Boko Haramの戦列へとリクルートされ、その忠誠を誇示するためにこの家族を攻撃させられる(boys abducted and recruited into Boko Haram's ranks are forced to attack their own families to demonstrate their loyalty)」とあって、うんまあ、典型的だね。
もし脱出に成功しても「She says she has often been ostracised since her escape by other women who accuse her of being a "Boko Haram wife"」、こうなることは目に見えてはいるだろう。だから脱出も碌々試みられはしないだろう。
ではこうした不幸から逃れるにはどうしたらよいか―と問えば、「Boko Haramnに誘拐された時点で自殺する」くらいしかないものと思われる。いや無茶だろそれ。それはそれで非人道的な発想だ。
またさらに非人道的といえるのは:「このレポートによれば、最も子供自爆事件が多いのはカメルーンで、その子供が8歳だった例もふくまれる(According to the report, Cameroon has the highest number of child suicide attacks, involving children who are as young as eight.)」。14,5歳くらいなら、個人の自由というのも一定程度認めるべき余地があろうが、8歳は無茶だろ。普通この年齢の場合、自己決定力はないものとして取り扱うじゃないか。
ということで、『子供をみたら爆弾と思え』『少女が怪しい』という一般常識が成立しつつある昨今。いわれるまでもなく、社会の安定の基盤を根こそぎ掘り壊すものであって(67万人の子供たちの教育を阻害しているというのも絶望的な数字だが)、「こんなやつら、可及的速やかに撃滅してしまえ」くらいの感想しかもたない私である。
BBC Nigeria Chibok girls 'shown alive' in Boko Haram video 14 Apr 2016
ほぼ2年ぶりにChibokの少女たち(の一部)の生存が確認された。Boko Haramが政府にヴィデオを送りつけてきたもの。15人がブラック・ローブに身を包んで映し出され、何人かは親御さんによって確認できたそうな。
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