空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アフガニスタンは失敗国家となる間際であるか

2008-01-31 21:55:56 | Newsメモ
 西側の幾つかの機関はアフガニスタンの現状と将来に悲観的な報告をする:

BBC news, South-Asia Afghanistan's future 'in peril' 31 January 2008

 いくつもの国際的努力にも関わらず,これらはアフガンを安定した国家にするのに失敗しつつあるという。Atlantic CouncilはNatoはアフガンで勝利していないとし,Oxfamはこの国は人道的危機に直面していると説く。

 水曜,Afghan Study GroupはNato軍はより多数の兵を必要とすると述べたという。カナダは,Natoが南部に増派しなければ自国の兵員を引き揚げると述べる。

 その南部ヘルマンドでは,モスクへの自爆テロで副知事が暗殺された(BBC Blast kills top Afghan official 31 January 2008)。

 …モスクでするなよ,と思うんですが。私は,少なくとも形式的にでも,宗教施設には敬意を払うべきだと思うのです。

 さてOxfamですが,人道危機を避けるためには大きな方針転換が必要だと述べる。開発のための数百万ドルの援助は空費されている,国際機関のアプローチは混乱していて協同できていないと総括する。
 軍閥や麻薬密売人の跳梁は重要問題だが,人々が絶望的状況下に生きているからには,再雇用が簡易な道であると理解すべきだと主張。

 誰でも思う方向でしょうが,例えば道路工事を委託するのでも大変ですよねぇ。労働慣行は? 西側諸国の考えるとおりに労働は行われるか? その辺りがクリアできたところで,労働者の保護だって大変です。…アメリカへの協力者扱いされかねませんからねぇ。

 警備が居たらいたで,やっぱり攻撃に巻き込まれかねませんが:BBC Kabul suicide bomb kills civilian 31 January 2008

 じゃあ警備なしでどうか? となると,今度はタリバンの慈悲と理解に労働者の群れを任すという格好になる。
 こうした両極端を排して,タリバン指導部と紳士協定を結んではどうか?という意見もありえる。成功例はありますねそれ:「タリバンだってポリオは怖い? +イタリア軍人誘拐事件」。しかしミステイクってこともまぁ,ある:「赤十字社関係者誘拐されるも,解放される―アフガニスタン」。
 実際,ミスはミスで許容されるべき(故意よりはまあ)なんでしょうけど,彼らの場合,個々のレベルで重大決定をほいほいしてるのが問題ですわね。

 異端審問も警察官役も刑務官役も一身に担って,級友に英語を教えた16歳学生に死刑執行とか:「英語教師は暗殺されるに値する:タリバン

 なお,カナダ首相がNatoに要求するのは1000名。でないと2500のカナダ兵を引き揚げちゃいますよ? という模様。
 1000名か。きっつい数字のように感じます。

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