空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランド大統領はソマリランド政府に協力を呼びかける―Galgala山地問題

2010-11-10 18:27:57 | プントランド関連
 プントランド大統領はソマリランド政府に,地域の治安を脅かす「テロリストたちに対して行動する」よう呼びかける:

Garowe Online Puntland says 96 militants killed, urges Somaliland to 'act against terror' Nov 5, 2010 - 8:33:56 PM

 Farole大統領は木曜,BBCソマリ語サービスのインタビューに答えて曰く,プントランド当局は,当該政府に戦争を宣言したテロリストどもが西方ソマリランド支配地域に逃亡したという有力な情報を持っているのである!

 また,Galgala山地に棲みついていた反乱勢力について,「プントランド軍は96名の戦闘員が殺害されたとのリストを報告している」とする。さらには逃亡するAtom支配下民兵から武器弾薬,爆発物,車両・燃料,食料,携帯電話などを回収したという。―8月8日以来の対テロ作戦は成功裏にひと段落したといえる。

 ところでさらに言うには,ソマリランドが任命したSanaag(県都Erigavo)の当局員のなかに,このAtomの民兵に関与した者たちがいるというのである。具体的には4名の名前を挙げる由。彼らはプントランドから公務員としての給料を受けとり―Atom民兵団への援助を行っていたと。
 そしてGalgalaの反乱勢力の残余は西方に移動,Erigavo近辺に潜んでいるのだ!

 FaroleはFarah Osman Agoweyneなる人物を,Erigavoに潜む「著名なテロリスト」と名指しする。Faroleによれば,この人物は2007年の(米国による)Bargal襲撃事件で標的とされたのである。

 Faroleプントランド大統領によれば,Riyale前大統領の時代には,両国情報機関は情報を共有するといえども,ソマリランド側は違法行為を止めるために「なにもなさなかった」のである。
 さてFarole大統領は,ソマリランド新政権に,Erigavoに潜むテロリストを排除すべく呼びかける。この点,Silanyo政権はより強力的であろうと楽観的なのだそうだ。なにしろ,先方の防衛相と個人的に話もできる!

 ソマリランド防衛相Ahmed Haji Ali Adami氏はFaroleプントランド大統領の,1991年以前の「ベルベラやモガディシュで一緒に仕事をした個人的友人」なのである。Adani氏は問題の民兵団に何事か対処すること,約束したという。このメッセージはSilanyo大統領にまで届くもののよう。関与した人物をプントランドの法廷に送ってくれるよう,求めもする模様。

 なお,一方で,プントランド政府は”恩赦”の意向を表すのも忘れていない。Atomは彼の戦争を氏族闘争だと主張(偽装)した。それで”ミスリード”された者たちには,プントランド政府は寛大さを示す様子だ。一部の者は,氏族長老にコンタクトしたらしい。


 当該記事末には,関連報道が山と記載されている。Garowe Onlineはだいぶこの事件に力を入れている様子ですね。

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