LTTE情報担当者戦死：スリランカ

BBC news, South Asia Tamil intelligence chief killed 6 January 2008

　政府軍はタミル・タイガーの情報機関長Charles大佐（本名Shanmuganathan Ravishankar）を地雷にて殺害したと主張。現場は反乱軍支配地域。そこまで侵入した政府兵士が地雷を仕掛けたもの。
　タミル・タイガー自身の情報開示はない模様。但し，親タミル・タイガーのネット頁がこの大佐の死を報じる。

　先の水曜，政府は2002年の停戦合意を破棄することを宣言。今年が始まってから計50名のタミル・タイガーを殺害したと誇ります。

　尤も，この数字は特に信用すべきものではないわけで。
　政府もタミルタイガーも，相手の損害は大きく，自己の損害は少なく主張する傾向があり，該当地域にジャーナリストは進入禁止なので第三者の確認もできない。

　Tamil.netは大佐の死を銃火・砲撃の結果と報じるが，軍はそれを否定する―などとありますがまぁそれはよい。
　大事なのは，タミルタイガー側の情報機関長の死亡が確定情報だということ。殺害方法は―そりゃまあ，敵地での軍の活動能力とか，情報収集能力とかの点で興味あることかもしれませんけど，僕はそうした方向はあまり追う気はありません。

　大体，報道に不備不開示が山ほどあることが確実に想像されるのに，積極的に分析対象にしようとはちょっと思えません。とてつもない思考の「空中戦」になりますよ，きっと。
　…この，「多少本当のことを言ったほうが宜しい」という分野が厄介なんでしょうねぇ。「当事者が一切事情を口外しない」なんてのは，ある意味，解りやすいんでしょう―いやあの，先日のイスラエルが某国に爆撃に行ったってアレ。無関係のはずの別の某国が非難コメント出したりとか…。

　ともあれです。
　タミルタイガー側は政治トップを失い，長が負傷したとも言われ，東部を失陥，最後の根拠地北部ももはや安全ではない。最近は飛行機部隊の活躍も聞きません。

　相当，追いつめられてきている感じですねぇ。

以下，最近この関係で読んだりチェックしたりした記事メモ：
BBC　Sri Lanka 'needs UN monitors' 　4 January 2008
BBC S Lanka truce end worries Norway 3 January 2008
BBC Sri Lanka's navy in rebel clash 23 November 2007 By Roland Buerk

　…このR.Buerkさんが専らスリランカ情勢担当な感じ。カルナ大佐へのインタビューもしてましたね。
　まぁカルナ大佐もどうなったものやら。